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中華料理の年だった2019年のグルメトレンド、注目は「高級カウンター中華」

2020.02.08

 もうひとつの流れとして、香港の私房菜(シーフォンチョイ=プライベート・キッチン)が挙げられます。国際不動産価格でトップを独走する香港は、店舗の賃料もバカ高く、飲食店を出すには金がかかりすぎるため、1990年代後半、料理の腕に自信のある人が自宅のキッチン&ダイニングでレストラン営業する「私房菜」というスタイルの店が、現われ始めました(香港は、飲食店の営業に関する規制が緩かったせいもあるでしょう)。

「私房菜」は、マンションの上の階などで看板も出さずに営業する業態なので、本来なら客など集まるはずもなかったのですが、SNSの普及で、グルメの間で情報が拡散し、急速に知られるようになりました。

 香港の「私房菜」は、必ずしもカウンターの店とは限りませんが、2014年に白金台にオープンした『私厨房 勇(ユン)』が、カウンター・スタイルで「全席シェフズテーブルの私房菜」を謳い文句とし、それをメディアがこぞって紹介したおかげで、東京では、プライベート・キッチン=カウンター中華というイメージが出来上がりました。

 昨年3月、外食大手のソルトコンソーシアムが香港の人気プライベート・キッチンの女性料理人グレース・チョイを招いて西麻布に開いた『チョイチョイキッチン』は、1万5000円の1コースだけのカウンター中華。これまで、グレースが香港に帰っている間は店をレンタル・キッチンとして貸し出していましたが、最近は彼女も香港の店を助手に任せて東京に家を借り、通年での営業を目指していると言います。この店に行けば、東京で香港のプライベート・キッチンを体験することができます。

 また、私房菜を謳っているわけではありませんが、目黒の『サエキ飯店』、渋谷の『中華寝台』、白金台の『シノワ』も、私房菜っぽいおまかせコース1本のハイレベルな高級カウンター中華。さらに今年は、田町の『チャイニーズ・レストラン 漢』、学芸大学の『farm studio #203』、池尻大橋の『中国菜 灯菜(ヒナ)』のように、安い価格帯で本格的な料理を出すアラカルト主体のカウンター中華も誕生しています。

 築地の人気四川料理店『一凜』の経営元のウェイブスが4月に有楽町に出店した『テクストゥーラ』は、中華とスパニッシュを融合させたちょっと変わった店ですが、この店も店内の中央にカウンター席をどーんと据えた変型カウンター中華で、『一凜』同様、コースの最初によだれ鶏が出され、そのタレに絡めて、次の餃子や山椒麺を食べるスタイル——「よだれ鶏」のタレを次の料理にも使うスタイルは、不勉強にしてどの店が元祖かは知りませんが、今年の中華の大きな流行のひとつで、稲荷町の『中国意境菜 白燕(バイエン)』や祖師谷ヶ大蔵の『胡同三㐂(フートンサンキ)』をはじめ、多くの店が採用しています。

 『中華寝台』

『中華寝台』は、渋谷東急本店脇にあった人気ワイン・バー『シブヤ・ベッド』跡に10月にオープンした、話題の高級カウンター中華。国際薬膳調理師の資格を持つシェフの上笹俊は、青山の人気中華『エッセンス』出身。料理は1万2000円のコース1本。『虎峰』の山本雅シェフがメニュー監修をしているそうです。
◆住所:渋谷区道玄坂 2-23-13 渋谷デリタワー2階 ◆電話:03・3476・6120

中華

【秘訣】中華は、カウンターで目も耳も楽しませる

取材・文/ホイチョイ・プロダクションズ

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