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イースターとは?いつ、どんなことをする行事?卵とウサギの飾りの意味と楽しみ方

2024.03.26

キリスト教であるアメリカやイギリスにおいて、イースターは、クリスマスも超えるほどの一大イベントとして定着しています。日本では、まだあまり定着していませんが、今後ますます注目されるイベントです。由来や楽しみ方について知識を深めましょう。

イースターの基礎知識

日本ではあまりなじみのない『イースター』ですが、キリスト教圏の国々ではクリスマスと並んで重要な祭です。日本では『復活祭』と呼ばれるイースターの成り立ちについて見ていきましょう。

「イースター」にはどんな意味がある?由来、飾り、エッグ遊び、知るともっと楽しめる豆知識

何をする日?由来と歴史

イースターで行うこと

イースターで行うことは、宗派や国、また地域によってさまざまです。

キリスト教圏の多くの国で、カラフルに彩色した卵を宝探しのように見つけ出す『エッグ・ハント』や、卵を割らないように転がす『エッグ・ロール』などの遊びを楽しみます。

教会では、パンと赤ワインではなく、イエス・キリストの死と復活の象徴である『赤い卵』を聖体拝領することが一般的です。

イースター前の断食の期間から明けて肉が食べられる日でもあり、民衆の間でもさまざまな特別な料理が振る舞われます。

由来と歴史

クリスマスはイエス・キリストの誕生を祝う祭ですが、イースターは磔刑で1度死んだイエス・キリストが3日後に復活したことを祝う祭です。

英語のイースター(Easter)やドイツ語のオースタン(Ostern)という名称は、ゲルマン神話の春の女神『エオストレ(Eostre)』に由来するという説があります。

正教会ではパスハ(Пасха)、ラテン系の国のカトリック教会ではパスカ(Pascha)、スペインではパスクワ(Pascua)と呼ぶのが一般的です。これらはユダヤ教の祭『過越』を表す『ペサハ(Pesach)』を語源とします。

イースターに関する豆知識

イースターとは何かを簡単にいえば、キリスト教にとって、救世主イエスの復活を祝う意味深い祭であり、キリスト教圏の民衆にとっては春のビッグイベントです。

キリスト教の歩みとともに長い歴史のある祭で、さまざまな関連エピソードがあります。ここでは、イースターに関する豆知識を見ていきましょう。

イースター島について

モアイ像で有名な『イースター島』ですが、この名称はイースターに由来します。172245日のイースターの夜、オランダ海軍提督のヤーコプ・ロッヘフェーンがこの島を発見しました。

この時点でラパ・ヌイと呼ばれる島民が暮らしていましたが、文明国側がイースターにちなんで名付けた島名が『パスクワ島(Isla de Pascua)』です。

実は、このパスクア島がイースター島正式名称です。日本では復活祭をスペイン語ではなく英語由来のイースターと呼んでいるため、イースター島と呼ぶことが通例となっています。

ユリウス暦とグレゴリオ暦

イースターは、クリスマスとは異なり日付が毎年固定していない『移動祝日』です。

キリスト教ではイエス・キリストが復活した日曜日を『聖日(主日)』とするため、これに合わせてイースターの日付を計算します。

西方教会では暦法にグレゴリオ暦(日本でも採用)を用い、東方教会ではユリウス暦を用いますが、双方に不具合のない計算方法として『春分以降の満月をすぎた最初の日曜日』を採用しました。

このため、グレゴリオ暦で見れば西方教会では322日から425日、東方教会では44日から58日という範囲で日付が変動します。

ちなみに2020年のイースターは、ローマ・カトリックやプロテスタントなどの西方教会側では412日、正教会など東方教会側では419日となります。

「イエス復活」の捉え方

新約聖書のイエス・キリストの言行録には、「わたしを信じる者は、死んでも生きるのです。また、生きていてわたしを信じる者は、決して死ぬことがありません」とあります。

イエス・キリストは罪ある人類を救済するために自ら十字架にかけられ、3日後に復活したというのが、キリスト教の信仰の根拠ともなるエピソードです。

イエス・キリストの復活を祝い、その受難と導きを記憶するためにイースターがあります。このため、イースターはキリスト教にとって最重要な祭です。

飾りとその意味

イースターといえば、卵とウサギが2大モチーフです。これらは無関係に見えるかもしれませんが、キリスト教の成り立ち以前から深く関連しています。

イースターに欠かせない『イースターエッグ』と『イースターバニー』について見ていきましょう。

イースターエッグ

イースターエッグは、イエス・キリストの死と復活の象徴です。教会では赤く染めた卵を用いるのですが、赤はキリストが流した血、卵は殻(墓)を破って復活するイエス・キリストのイメージとされます。この赤い卵をイースターの夜に聖体拝領するのが伝統的な作法です。

現代ではキリスト教圏の国々で、さまざまなデザインのイースターエッグが作成されており、ゆで卵ではなくチョコレートやプラスチック製のものもあります。

イースターバニー

『イースターバニー』は、イースターのマスコットキャラクターです。ウサギは春に生命が復活して実りをもたらす多産と豊穣のシンボルで、イースターの語源になったとされる女神エオストレの化身や使いでもあります。

ウサギはあまりに多産であるため、古代には雌雄同体と考えられていました。これが聖母マリアの処女性と結びついて、教会建築にもウサギの装飾が用いられています。

春のウサギと卵に関する祭はキリスト教以前から行われていました。これをキリスト教が吸収した形ですが、東方教会では異端だと考えるため、イースターバニーの風習があるのは西方教会だけです。

イースターバニーは、イースターエッグを運んできて子どもたちの家に配るという、サンタクロースに似た側面もあります。

イースターでの遊びやイベント

イースターといえばイースターエッグとイースターバニーですが、これらは民衆の間でさまざまな遊びやイベントにも生かされています。

ここでは、イースターエッグを用いたエッグ・ハントとエッグ・ロールという遊びと、イースターに関連する衣装に身を包むイースター・パレードについて見ていきましょう。

エッグ・ハント

『エッグ・ハント』は、イースターエッグを隠して宝探しのように見つける遊びです。プラスチック製のイースターエッグを使う場合には、中にプレゼントを入れることもあります。

家に招待する側が庭に隠して、招待客が子どもたちと一緒に探し出すというのが伝統的なスタイルです。

この遊びは、ウサギが子どもたちを喜ばせるために鶏の卵を隠したという寓話が由来という説があります。

エッグ・ロール

『エッグ・ロール』は、イースターエッグを割らずに転がしていく遊びです。柄が長い木製のスプーンで転がすのが定番スタイルですが、これを子どもたちで行うレース仕立てにすることもあります。

アメリカでは、ホワイトハウスの庭で行うのが、1878年から続く恒例行事になっていることでも有名です。大統領が主催し、報道官がイースターバニーの衣装で登場することもあります。

なお、エッグ・ロールはイギリスやドイツからアメリカに輸入された文化です。イギリスでは伝統的な卵転がしの遊び『ペース・エッギング(Pace-egging)』が行われています。この名称は、上述のパスハの古英語読み『Pasch』が語源です。

イースター・パレード

『イースター・パレード』は、イースターの時期に行うパレードです。アメリカのニューヨーク5番街で行われる『イースター・パレード&ボンネット・フェスティバル』が有名で、19世紀末から春の恒例として続いています。

この起源は、イエス・キリストが死から復活する1週間前の『枝の主日』というのが定説です。この日曜日には、イエス・キリストがロバに乗ってエルサレム入城することを、民衆がヤシの枝を敷いて歓迎しました。

『聖週間(Holy Week)』の始まりとなる日曜日で、教会では枝を持って礼拝に参加するのが伝統です。これを発展させて、キリスト教圏では独自の祭を行う地域があります。

日本や海外それぞれの過ごし方

イースターの過ごし方は国によってさまざまです。キリスト教圏の国々では共通する部分も多いですが、それぞれに独自の文化があります。

ここでは、イースターが少しずつ春のイベントとして定着しつつある日本と、キリスト教圏のアメリカ・イギリス・イタリアでの過ごし方を見ていきましょう。

日本のイースターイベント

日本では花見のシーズンに被ることと移動祝日であることで定着しにくいイースターですが、各地でさまざまなイースターイベントが行われています。

たとえば東京ディズニーシーの『ディズニー・イースター』や、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの『ユニバーサル・イースター・セレブレーション』などです。これらは3~6月までの長期イベントなので、足を運びやすいのではないでしょうか。

アメリカでの過ごし方

アメリカでは、ネットショップやスーパーで手に入るデコレーションキットを使って卵を彩色したり、エッグ・ハントを行ったりします。

これらは、どちらかといえば子ども向けの楽しみ方ですが、大人向けでは『ビール・ハント』がアメリカらしい楽しみ方ではないでしょうか。

『ビール・ハント』は、庭に立てたカラフルに彩色されたビールを探して、見つけた人は飲み干さなければなりません。終わったころには皆ハッピーというイベントです。

イギリスでの過ごし方

アメリカのイースターは、イギリスやドイツから輸入された文化の独自解釈で、イースターに関してはイギリスが本場です。

イギリスのイースターの期間は多くの企業が4連休となり、学校はこれを含む2週間の休みが日本でいう春休みに相当します。スーパーには卵やウサギをモチーフにしたアイテムがずらりと並び、イースター関連のイベントも豊富です。

家では家族で特別な料理を食べ、イースターエッグの装飾やエッグ・ハントを楽しみます。また、日本語で『卵の戦い』と呼ばれる、ゆで卵を押し合って先に割れたほうが負けという遊びもユニークです。

イタリアでの過ごし方

イタリアではイースターの期間は3~4連休になり、家庭での過ごし方はイギリスと大きな差はありません。

『イースターマンデー(イースター翌日の月曜日)』は小復活祭を意味する『パスクエッタ(Pasquetta)』と呼び、ピクニックをする習慣があります。

イースターの特別な食べ物では『コロンバ・パスクワーレ(復活祭のハト)』というハトをかたどったパンが有名です。マルチパン(マジパン)が名物のシチリア島では、『ペコレッレ(Pecorelle)』という子羊のマジパンを作ります。

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構成/編集部

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