原点は画期的な文房具の発明
創業者の早川徳次は金属加工業出身。1915(大正4)年、金属製の繰り出し鉛筆を発明。さらに改良を重ね、1916(大正5)年、エバー・レディ・シャープ・ペンシルと名づけて一世を風靡、社名および商標〝シャープ〟の由来となった。
シャープ
創業:1912年/本社:大阪/事業内容:電気通信機器・電気機器および電子応用機器全般ならびに電子部品の製造・販売、その他。
スピーカーの名前が原点
パナソニックはラテン語の「Pan(汎、あまねく)」と「Sonic(音)」の組み合わせ。「当社が創りだす音をあまねく世界中へ」という思いに由来する。1955年に輸出用スピーカーの名に最初に使用、2008年より社名およびコーポレートブランドに。
パナソニック
創業:1918年/本社:大阪/事業内容:家電、美容、健康などのBtoC事業、業務用冷熱機器、デバイス、エネルギーなどのBtoB事業、ほか。
伝統文化の京都から世界へ
旧社名は立石電機製作所。1946年、ヘア・パーマ・アイロンのブランド名として、本社があった京都・御室(おむろ)にちなむ「オムロン」を初使用。1959年から全商品のブランドに。1990年、オムロン株式会社に社名変更した。
オムロン
創業:1933年/本社:京都/事業内容:制御機器事業、電子部品事業、社会システム事業、ヘルスケア事業、その他。
1965年の合併で社名制定
パワートレインや車体部品などの自動車部品メーカーであるアイシン精機は、1965年、愛知工業株式会社と新川工業株式会社の合併で誕生し、社名は両者の頭文字の「愛」と「新」を組み合わせてカタカナで表記した。
アイシン精機
創業:1965年/本社:愛知/事業内容:自動車部品(パワートレイン、走行安全、車体、情報電子)、エネルギー・住生活関連製品などの開発・製造・販売。
観音様のご加護と高品質・高性能
1933年、観音様にあやかりカメラ試作機を「KWANON(カンノン)」と名づける。のちに、世界に通用するブランド名にすべく「Canon」を定める。「聖典」「規範」「標準」を意味し、高品質、高性能を追求する思いを示す。
キヤノン
創業:1937年/本社:東京/事業内容:カメラなどの映像機器、複合機などの事務機器、半導体露光装置などの研究、開発、生産など。
取材・文/友井健人