●たのしい人生
「たのしい人生」は遊舎工房で販売されている名刺サイズのminiキーボードキット『meishi2 キット』を設計、「ほぼ週間キーボードニュース」を配信中のびあっこさんのサークル。
『Kugel-1』はφ10mmのトラックボールを搭載した43キーのBluetoothキーボード。ホームポジションから手を離さずにコロコロできる
●ぺらねこふぁくとりーとかーくんのお店と天高工房
「ぺらねこふぁくとりー」は名刺サイズのマイクロパッドを製作。「かーくん」はタブレット向きコンパクトキーボード『Angel64』や左手用ゲーム向きマイクロパッドを設計している。「天高工房」は日本語分割キーボードやTRRS通電チェッカーなどを設計。
『Otaku Split rev1』は日本語配列108キーキャップが使える実装済み基板のキットでハンダ付け不要で完成できる。ユニークなキーボードキットで、日本語配列の108キーを使ったキットはこれ以外に見たことがない
ぺらねこさんの『TONE』『NOTE』は左手用と右手用のローターリーエンコーダー内蔵マイクロパッド。設計者の本職はカメラマンでRAW現像や動画編集の効率化のために作られた
●かぎざら屋
かぎざら屋は自作キーボードキットの開発と販売をおこなう。シンメトリカルな配置の左右独立型キーボードキット『Ccythe』が、その代表作。アルミプレートを使った40キーの『Halberd』やロープロファイルキーの『MiniAxe LP』などデザインと仕上げにこだわったキーボードキットを製作している。ProMicroを使わないモデルもあり、製作難易度はやや高い。
『Ccythe』自作キーボードキットはアクリル積層ケースを採用して、乳白色とグレイスモークの2色がある
『Chidori』自作キーボードキットは左右独立だが一体型のようにも配置できる。テンキーまたはマクロパッドとしても使える右端の拡張キットが用意されている
『Halberd』自作キーボードキットは直交配列の40%キーボード。アルミのトッププレートにより独特の打鍵感があるとう
『MiniAxe LP』はロープロファイル専用キーボードで、左右独立型で36キーのコンパクトタイプ
●くまお工房
左右独立型キーボードキットの設計販売をおこなう。設計者の×1さんは女性プログラマーで、キーキャップの淡い色使いが美しい。また、手の小さい人向きのキーボードキットも設計している。表面実装部品を使わずホットスワップ対応など作りやすさと使い勝手にも気配りがされたキットで、私も『Kodox』を作ってみたくなった。
『Pico』はスイッチのフットプリントに小柄なKailhMid-Heightを採用しているため、小さな手の人も打ちやすい
『kudox rev2』は66キーでホットスワップ対応の左右独立型で、一体型と同じく下段に行くほど右にズレていくRow-Staggeredのレイアウトを採用している
『Kudox Columner』は上下にキーがズレるcolumnーstaggeredを採用したキーボード。66キーでホットスワップ対応である
●TALP KEYBOARD
タルプキーボードはキーキャップやキースイッチ、キーボードキット、アーティザンキャップなどを販売するWebショップ。
『Artisan Keycap Bubble(2)』はクリア素材の中に光るボールが浮かんでいる泡をイメージしたハンドメイドのキーキャプ
●真っ赤なやつと真っ黒なやつ
なるさんとふくさんが設計したキーボードキットを販売。真っ赤なキーボードは『uzu42』、真っ黒なキーボードは『Claw44』で、どちらもコンパクトな左右独立型。『Claw44』は遊舎工房でも委託販売されており、3Dキートップと組み合わせるとすごく打ちやすいので、私が最初に作るキーボードキット候補として最後まで悩んだ気になるモデルである。『uzu42』も委託販売が開始され気になる存在となった。
『uzu42』はMatrix Staggeredという特殊な配列を採用。人差し指キーを中心に渦を巻くようにキーが配置され、少ない指の動きでキーが打てるという。
『Claw44』は親指と小指の配置にこだわったキー配列を採用。自然と手が開いた状態で打鍵できるのが特徴。
ダイオードはスルーホール型対応で難易度が下がる。ホットスワップ対応
モバイル用に一体化され、さらにコンパクトになった『bat43』がテスト販売されたがすぐに完売した。これはコウモリっぽくてクールなデザインだ!
●Dm9Records
『san』3Keyマクロパッドキットというハンダ付け不要のマクロパッドを設計をするhsgwさんが参加しているグループ。スルーホール部品だけで作った60%キーボードキットや49キーのエルゴノミックキーボードキットなども設計している。
●いほつの
まふゆさんが設計した140%キーボードキットを販売。自分の仕事に必要なキー配列で作ったところこれだけのキーが必要になったという。小型軽量化の真逆をいく大艦巨砲主義的なキーボードで存在感抜群。ロボットの操縦席に座った気分になれる。
『fluorite CXL』は左右独立型キーボードで、ホワイトとブラックの2色のトッププレートがある。左右にテンキーとファンクションキーがある。
普段はWebでしか見ることのできない、自作キーボードキットがこれだけ揃う機会はなかなかない。特価で販売されることよりも、実際にキーボードを叩いてそのレイアウトが自分に合っているかどうかをチェックできるのがありがたい。後編では私が気になった自作キーボードを一気に紹介する。この記事はErgoDash mini + Gateron Silent Redで記述した。
文/ゴン川野