エアコンの配管は、テープを巻くだけでシンプルに仕上げる方法もある。その場合、設置工事の際には別途費用はかからないケースが多いが、それだけでは見た目が気になるという人もいるだろう。そこでおすすめなのが「配管カバー」だ。今回は付ければ見た目もよくなり、日光や雨風にさらされても配管が痛みにくくなるエアコンの配管カバーを紹介していく。
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エアコンの配管カバーは付ける必要性は?
エアコン設置工事の際、配管カバーの取り付けがオプション扱いになっていることからもわかるように、絶対に必要というわけではない。しかし、エアコンの配管カバーを取り付けるメリットは多い。ここからは配管カバーを付けるメリットなどを解説していこう。
おしゃれなだけじゃない! エアコン配管カバーを付けるメリット
エアコン配管カバーを付けるメリットの1つは、美観が良くなることだ。テープ巻きのままのものと比べると、見栄えは格段に良くなるはずだ。エアコンの配管カバーのことを、化粧カバーと呼ぶことからもわかる。また、エアコンの配管カバーには、配管の耐久性を上げる効果もある。特に屋外の室外機側は、テープ巻きだけの場合と比べると、日光や雨風にさらされても配管が劣化しにくくなる。
ただし、壁に穴があけられない賃貸に住んでいる場合や、エアコンの買い替えを考えており、配管を取り外す予定がある場合は、無理につける必要はない。
エアコンの配管カバーは色を選べる
配管カバーは、白、アイボリー、ブラウン、グレーといった様々な色から選べるので、壁面などに調和させやすい。壁の色に合わせるだけでなく、雨樋の色に合わせても一体感が生まれる。
見栄えを良くする室内用のエアコン配管カバー
室内用の配管カバーは、主に美観を整えるために使用する。室内の配管は普段から目に入るものなので、見栄えを良くすることの意義は大きい。室内用の配管カバーは対候性のない素材で作られていることがあるので、室内用と屋外用を間違えないように気を付けよう。
エアコンの配管カバーを取り付ける費用は?
具体的にいくらかかるかは環境によって変わるので、あくまでも目安だが、エアコンを設置する際に同時に工事をしてもらった場合で、屋外の配管カバーで5千円強、室内で1万円強が相場になっているようだ。室内の方が値段が高いのは、室内の配管の方が短い距離で複雑に加工する必要があるケースが多いためで、技術料としての側面が強い傾向にある。
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マンションでも設置可能、エアコンの化粧カバーを取り付ける際の注意点
ここからは、エアコンの配管カバーを取り付ける際の注意点を紹介していく。
マンションでも戸建てでも基本的に付け方に違いはないが、マンションの場合、配管を通すための穴がエアコン付近ではなく、下の方に開いていることがある。この場合、室内に長い配管が露出して見栄えが悪くってしまう。気になる場合は配管カバーをつけ、スッキリとした見た目にしてみてはいかがだろうか。ただし、壁に穴をあけることになるので、賃貸マンションの場合は、管理会社に許可を貰わなければ施工できない。
エアコンの配管カバーはDIYでも取り付けできる?
エアコンの配管カバーは、エアコンを設置する際に取り付けることが多いが、後からDIYでも取り付けられる。エアコン購入時にはテープ巻きで仕上げたものが、テープが劣化して剥がれてきたといった場合には、検討してみても良いだろう。
エアコンの配管カバーをDIYで取り付ける際は後付けできるタイプを選ぶ
配管カバーを自分で取り付けるときは、配管カバーは後付け可能なものを選ぼう。パーツが分割できて、一方のパーツを壁に固定した後で他方のパーツをはめ込めるように作られている配管カバーがある。このタイプなら、後付けもしやすいはずだ。配管を壁から出す部分にはウォールコーナーを使う。こちらも後付け用のものが販売されている。ウォールコーナーは、メーカーによってウォールカバーや壁面取り出しカバーなど名称が異なる場合があるので、留意しておいてほしい。
エアコンの配管カバーの取り付け方と外し方
分割できるタイプの配管カバーは、壁側をネジで固定して取り付け、そこにもう一方のパーツをはめ込む。カバーを外す際には逆の手順となる。はめ込んだカバーは、隙間にマイナスドライバーなどを差し込んで、ひねるようにすると外れる。壁面に残るネジ穴には、パテなどを使って埋めてしまおう。ただしここに書いたのはあくまで一例。知識や技術に自信がない場合は、故障の恐れも鑑み、専門業者に依頼するのがベストだろう。
エアコンの配管カバーにはサイズがある
エアコンの配管カバーをDIYで取り付ける場合は、サイズにも注意してほしい。メーカーや製品によっても異なるが、2種類から4種類程度のラインナップがある。配管の太さに合わせて選べるので、自宅の配管の太さに合ったものを選ぼう。
エアコンの配管がカーブするところはジャバラ式のカバーで対応
エアコンの配管がカーブしているところは、90度や45度の角度で配管を接続するコーナー用の部品で接続できる。複雑なカーブの場合は加工も難しくなり、素人には難しい。そんな場合は、自由に折れ曲がるジャバラ式のカバーを使うと便利だ。ジャバラ式の配管カバーは後付けができないものも多いが、チャックで開け閉めができるようになっていて、後付けに対応したものも販売されている。
エアコン配管カバーにできた隙間はしっかり埋める
一般的に配管カバーは防水構造にはなっていない。部品を接続している部分やビス穴のような隙間から雨水が侵入する危険性がある。ほかにも分割式の配管カバーを横向きに取り付けている場合も、内部に水が入ることがある。特に配管を壁から出すところに付けるウォールカバーは、雨水が浸入しやすいようだ。
雨が直接当たる場所に設置する配管カバーには、隙間を埋める防水処理をしておこう。配管カバーを取り付ける際に生まれてしまう隙間を埋めるには、コーキング材あるいはシーリング材と呼ばれるものを使う。ホームセンターなどでも手に入るので、防水性、対候性がある製品を選ぼう。ただし、これらも技術が必要な工程となるため、不安であれば専門業者に依頼するのがおすすめだ。
今回は、エアコンの配管カバーの役割や、自分で取り付ける際の注意点などを解説してきた。エアコンの配管カバーは絶対に必要なものではないが、取り付ければ美観の向上や耐久性のアップといった効果は大きい。賃貸では難しいかもしれないが、持ち家ならおすすめしたい施工の1つだ。
※データは2019年12月中旬時点での編集部調べ。
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文/ねこリセット