残業だらけの激務の中で、身も心も疲弊している「現代人」。
筆者も以前は視力2.0だったのですが、かつて年中無休、かつ交代要員なしで、連続出勤1年強と地獄のような職場に左遷された時期に、あっという間に視力がガタ落ちしてしまい、残念ながらメガネさんになってしまいました。
ちなみに、「メガネ」とは……。目の屈折異常を補正したり、目を保護したり、目を着飾ったりするために、目の周辺に装着する器具のことを指します。その歴史はとても古く、紀元前8世紀の古代エジプトに、メガネのようなものを表す絵文字があったそうです。また、紀元前1世紀には、かのローマ皇帝ネロが、エメラルドを、メガネのようなものの代わりにして、剣闘士の戦いを観戦したという言い伝えがあるようです。
日本にメガネを伝えたのはご存じ、宣教師フランシスコ・ザビエルだそう。おかげで江戸時代には結構、メガネが普及していました。メガネって結構歴史が古いんですねえ。
その後、ドラえもんの「のび太」や、「キテレツ大百科」の「キテレツ」が着用するようになって(正確には、キテレツが着用しているのは「神通鏡」。肉眼では読むことのできない、「奇天烈大百科」を読むための特殊コーティングがされているものと推測されます)、みな争うようにメガネを着用するようになり、さらに世間に広まって、その結果現代に至ります。雑で強引にまとめました。
寛政十三年『算法大全指南車』の挿絵より。江戸時代のメガネ。
はてさてイマドキのメガネは、近視、遠視、乱視専用のメガネがあるだけでなく、遠近両用の機能もあったり、複数の度数を、一つのレンズで実現できるような仕組みもあったり、焦点が複数合わせられたり……と、実にバラエティに富んでいて、百花繚乱(ひゃっかりょうらん)花盛りです。
そういえば、昔のメガネのレンズはガラス製でしたので、うっかり路上に落として、レンズをパリーンと割ってしまうようなお茶目(ちゃめ)さんが、世間界隈には結構いたかと思いますが、最近(といっても結構以前からですが)は、軽量のプラスチックレンズが普及してきましたので、あまり、メガネのレンズを割ってしまうおとぼけな人も街では見かけなくなりました。
ちなみに、レンズのコーティングの分野でも、紫外線をカットしたり、レンズの傷が付きにくくなるようなコーティング(ハードコーティング)をしたり、高エネルギー可視光線(波長が380〜500nm)を軽減して、パソコン画面の光から目を守る「ブルーライトカット」をしたり……などと、数十年前の時代から比べますと、イマドキのメガネは、格段に、格別のデリーシャスな進歩を遂げています。(編集部「比較対象年齢の年度が古いなぁ…」)