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初代バチェラーの久保裕丈さんに聞く人生で影響を受けた本、哲学と今後の展望

2019.12.28

初代バチェラー久保裕丈さんの価値観と哲学

『バチェラー・ジャパン』に出演後、月額制で家具・家電をレンタルできるサービス「CLAS(クラス)」を立ち上げた久保裕丈さん。彼は一体、どのような価値観、考え方の持ち主なのだろうか。インタビュー後編(全三回)では、久保さんが影響を受けたできごとや考え方について話を伺った。

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ーー好きな時に自由に家具を借りられるサービスは、「所有しない」という点でも便利な仕組みだと思うのですが、久保さんご自身も「ものを持たない生活」が理想ですか?

そうですね、本当にそう思います。「生産性を生まない」という理由から、僕は移動時間もあまり好きではなくて。

だから、会社の場所が動くのに合わせて引っ越しをして、できるだけ移動時間を少なくしています。ミーティングや打ち合わせも、積極的にリモートを活用するようにしているんです。場所や空間に縛られない、そこは自由でいた方がいいと考えています。そのために、ものを持たない方がいいなと。

もしかすると、中学、高校、大学時代に長距離通学をしていたことが原体験になっているかもしれません。朝の通学で1時間半ぐらいかかっていましたからね。

座れればいいですけど、座れないと地獄で。1時間立ちっぱなしでぎゅうぎゅう詰めだと、それだけでもうぐったりしますよね。

周りには都内の近い場所に住んでいる友人もいて、それに比べると僕は人生の中の時間が毎日2時間くらい削られて、彼らは体力的にもアドバンテージを持っているんだなと。それで「自由じゃない生活」や「移動の煩わしさ」について考えるようになったのかもしれません。

ーー久保さんは、会社員・フリーランス・経営者のすべてを経験されていますが、ご自身に合っているのはやはり経営者ですか?

それぞれに良し悪しはありましたが、やはり経営者ですかね。

会社員は、どういう会社に務めるかによって大きく左右されますよね。僕がやっていたコンサル業は、当然コンサル業界自体が倒れてしまうこともあり得ますけど、リスクはそれほど大きくない。

ミドルリスクぐらいでリターンはそこそこ高いイメージです。長く勤めればお給料も結構いただけましたし、「安定度」という意味では良いのかもしれません。ただ、僕の場合は、会社員に戻ることはないと思います。

フリーランスで顧問業をやっていた時は、さまざまなクライアントと接することができたので、世の中の成功事例や失敗事例をすごくリアルに学ぶことができました。

その時のクライアントは経営層が中心で、もちろん「失敗をしないように」しますけども、見ていると「経営者がこういう行いやマインドセットだったりすると、会社って伸びないんだろうな」とか、そういう部分を生々しく見ることができたんです。

そうした引き出しを増やす意味では、フリーランスも悪くないのかなと思いつつも、一方で「自分でちゃんとキャリア、トラックレコードを積んでいかないといけない」という危機感もありました。僕がフリーの時、なぜ仕事を頂けていたかと言うと「一度会社をしっかりと育てて売却している」という事実なんですよね。

もしかしたら一部、「バチェラーに出ていたから」というのもあるかもしれませんが、それらは必ず賞味期限が来るはずで。「自分のトラックレコードがどんどん風化していく危機感」みたいなものがありました。

あとは、やはり「一人だけ」で仕事をしていると、どこまで自分の知識や考えが今の時代に合っているのか、最新のものをキャッチアップできているのかを測れない怖さもありますよね。

時間もすごく自由ですし、お金的にも僕の場合はありがたいことに、良い条件でお仕事をいただいていたので、時間とかお金の面ではフリーランスは良かったですね。

今でこそ経営者をしていますけど、1社目を企業した時は、とても”しんどさ”を感じました。プレッシャーもありましたし、誰かが辞めるとか、お金がつきそうだとか問題がどんどん噴出してくるんです。

経営者は、精神的なしんどさがある分、そこに真摯に向き合って乗り越えていけば「人間としての成長」は圧倒的でしょうね、きっと。

今は、自分のやってるビジネスにとても誇りを持てているので、社会的な充足度もあります。「マズローの欲求段階(※)」ではないですけど、社会に役に立っている、きちんと上位の概念を充足できているなという感覚があります。そういう意味で、日々の時間とか生き方に対しても充足度が高いのが経営者ですかね。

※アメリカの心理学者アブラハム・マズローが提唱した「人間の欲求階層」。人間の欲求を、ピラミッドを用い「自己実現の欲求」「承認の欲求」「社会的欲求 /所属と愛の欲求」「安全の欲求」「生理的欲求」の5段階層で理論化したもの。

ーーマズローのお話が出ましたが、他に影響を受けた本や哲学はありますか?

『7つの習慣』は、経営者だけでなく働いている人は等しく読んでおいてもいいのかなと思います。表面だけを見ると、結構”当たり前のこと”を言っているように捉われがちですが、読み込んで「本当にそれを自分が日々実践できているのか」と問いかけてみると、それを実践できている人は、なかなかいないと思うんです。

世の中で色々と出ている経営書のエッセンスをきちんと1冊にきれいにた体系化されているので、『七つの習慣』を読んだことで最低限の知識が身に付いたように感じます。

あとは、『ビジョナリーカンパニー』。チームを熱狂させて良いチームを作っていく時、いかに「ビジョン」が大事なのかを学べるはずです。

うちの会社ではじめからビジョンを共有できていたのは、『ビジョナリーカンパニー』のおかげですかね。“チームのビジョン”をしっかりと持つことは、とても大切だと思っています。

それがあるとないとで、チームの子たちの成長スピード、モチベーションが大きく違ってきます。「ビジョンを持つ」という点では、経営者だけでなく、一人で仕事をしている人にもおすすめできる本です。

あと、もう一つ僕が好きな本は『反応しない練習』。働く上でどれだけ気持ちをちゃんと平静を保つかという内容の本です。

気持ちが折れることなく、ちゃんと安定したパフォーマンスを上げるかってとても大事だと思いっていて、『反応しない練習』はまさにそれのためのヒントが詰まった本だと思います。バチェラーに出ていた時もそうですけど、僕の人との接し方のベースは『反応しない練習』にある気がしています。

ーー最後に、今後の展望について教えてください。

できるだけ早く「CLAS(クラス)」を、日本全国で展開できることを目標にしています。

あと、家具を「トレンドが移り変わるものにしたくない」という思いがあります。家具にもトレンドはありますが、ファッションに比べるとその流れはもう少し穏やかです。

トレンドが変わるということは、それだけ”捨てられるリスク”も増えてきてしまいますよね。それよりも、シンプルだけど本質的な良さに触れてもらい、長く使ってもらうことを前提にしたい。ユーザーと我々が一緒になって、世の中にそういう流れを作っていきたいなと考えています。

やっぱり自分自身がこのサブスクサービスを始めてみて思うのは、「物を所有しない方が絶対的に今のライフスタイルに合っている」ということです。

「もの軸のサブスク」は、環境問題にも必ずプラスの効果があると思っています。ものを所有しないということは、捨てる行為が発生しない。今のサービスでも、お客さんから帰ってきた家具は、全て職人が完璧にリペアをして再利用するようにしています。今後は家具家電に限らず、もの系のサブスクリプションの領域は、どんどん広げていきたいですね。

PROFILE

久保裕丈(くぼひろたけ)

東京大学、同大学院を卒業後、外資コンサルタント会社に入社。2012年、ファッションECサイト(MUSE&Co.:ミューズコー)を立ち上げ起業を果たす。2015年には同社を売却し、フリーランスとして企業顧問業を開始。その後、『バチェラー・ジャパン』に出演し一躍時の人に。現在は、家具のサブスクリプションサービスを提供する株式会社CLAS(クラス)の代表取締役社長を務める。https://clas.style/

取材・文/久我裕紀 撮影/横山 快

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