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ピーター・フランクルさん考案!論理的な思考力や図形認識力が自然と身につくパズル「ピーターキューブ」

2019.12.24

実際に問題にチャレンジしてみた

試みに筆者が初級問題のQ2をやってみた。使用するピースはT形ピースが6個、凸面のある出題ピースが3個、凸面のない出題ピースが1個である。計4個の出題ピースは、あらかじめ指定の組み合わせにしてから始めるよう指示がある。これらを使って、4×7の長方形を作る。時間制限はない。

これらのピースを使って指定の長方形を作る

最初のQ1(4×4の正方形を作る)が楽勝だったので、こちらも簡単と思って始めたが、これが予想外にてこずる。ピース数は少ないので、「なんとなく並べていけば自然とできあがるはず♪」みたいな気持ちでは全然無理。

そこで、少し理詰めに考えることにした。ここで、縦4キューブというのが大きなヒントになる。この場合、左端のT形ピースの組み合わせは、以下の3パターン以外にちょっと考えられない(左と右は単に上下反転しただけなので実質2パターン)。

なので、ほぼ確定した端っこを起点に組み上げていけば、多少の試行錯誤はあっても、ほどなく完成できると踏んだ。そして、予想どおり数分とかからずに、お題の長方形を完成させることができた。

(完成図は公開不可のため一部隠しています)

もっとも、ちょっとのひらめきで、するすると打開できるのは初級問題でもレベルの低いものまで。レベルが上がると、立体物を作るよう求められ難しくなる。本当の意味でメンタルローテーション力が問われ、そして鍛えられるのはここからだ。例えば、Q17(レベル3)は、3×3×3の立方体を作るというもの。やはり、各辺の長さを3キューブに抑えるというのがヒントになりそうだが、どうしても苦慮する。これは7分ほどかかった。

(完成図は公開不可のため一部隠しています)

上級問題になると難易度は段違いになる。特にレベル6とレベル7は「大人で難しいレベル」、「大人で超難しいレベル」とハードルは高い。いずれもピースを全部使って大きな直方体を作るので、そのガイドとして「グリッドボード」という透明プラスチック製に沿って組み上げていく。

Q21(レベル6)にチャレンジしてみたが、どうやっても完成できずギブアップ。やはり、初級から順を追ってクリアして慣らさないと、いきなり難易度の高いものに取り組んだところで挫折するだけだと実感する。

ふだんは、てなぐさみにデジタルゲームばかりしていた筆者だが、たまにリアルな立体物を手に、「あーでもないこうでもない」と悩みながら問題を解くのは新鮮な気持ちであった。予想外にはまりそうな気がする。

今度の年末年始は9連休という人も多いだろう。連休疲れでちょっと時間ができたときに、あるいは正月以外は会わない親戚の子どもと親睦を深めるために、脳力開発を兼ねて遊んでみるのも良いかと思う。

【参考】ピーターキューブ公式サイト

作者;ピーター・フランクルさん プロフィール
1953年ハンガリー生まれの数学者。国際数学オリンピック金メダリスト。世界各国で暮らした後、1988年より日本に定住。算数オリンピック委員会理事、ハンガリー学士院メンバー、日本ジャグリング協会名誉顧問。講演活動・テレビ出演など多彩な活動を行っている。算数・数学に関する著書も多数。また、頭のよくなるゲーム「アルゴ」の開発に参加。子どもたちへ算数・数学の夢を届けようと尽力している。

公式サイト

文/鈴木拓也(フリーライター兼ボードゲーム制作者)

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