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正月の鏡餅はいつまで飾る?意外と知らない正しい飾り方と鏡餅の活用レシピ

2023.12.31

正月の鏡餅はいつからいつまで飾るのがよいのでしょうか?関東と関西では鏡餅を飾る期間が異なります。鏡餅は年神様の魂であり、鏡開きの後はみんなで食べることでご利益が得られる縁起物です。お餅を飽きずに美味しく食べるレシピのアイデアも紹介します。

鏡餅を飾って新年を気持ちよく迎えよう

お正月の鏡餅は日本人にとってなじみ深いものですが、鏡餅を飾る理由や形に込められた意味はあまり知られていません。心を込めて鏡餅を飾り、年神様をお迎えしましょう。

お正月に鏡餅を飾る理由

古来の日本人は「先祖の霊が山や田の神になり、正月に子孫のもとに降りてくる」という考えを信じていました。

お正月の一連行事は、子孫に五穀豊穣や繁栄をもたらす年神様を迎えるためです。鏡餅は、年神様の『依り代(よりしろ)』で『魂』ともいえます。

餅は、古来より稲の精霊が宿る『神聖な食べもの』と見なされてきました。大小のお餅は、月と太陽・陰と陽の象徴とされることもあります。

鏡餅はお正月の間飾った後は『鏡開き』で開いて食べる風習です。

『なぜ鏡餅が丸い形なのか』には諸説ありますが、天皇家の『三種の神器』の一つである鏡の形に由来しているとされています。円形から『家族円満』や『めでたく年を重ねる』願いが込められているとの解釈もあります。

飾りは何を意味しているのか

鏡餅は『三方(さんぼう)』と呼ばれる器付きの白木(しらき)の台に置くのが主流です。紅白の和紙『四方紅(しほうべに)』を敷き、その上に飾りを置きます。

細い葉が左右に付いている『裏白(うらじろ)』や丸みを帯びた『譲り葉(ゆずりは)』、『御幣(ごへい)』と呼ばれる稲妻形の紙などが一般的です。

鏡餅の上には『橙(だいだい)』を乗せ、てっぺんには末広がりの縁起物である扇を飾ります。

四方紅は災いを払い一年の繁栄を祈願する飾りです。裏白は夫婦円満や長寿、譲り葉は家系が途切れず続く子孫繁栄の象徴とされています。

紅白の御幣は、魔除け(赤)と繁栄(白)を祈願する神祭用具の一つです。

鏡餅の上の橙は、ミカン科の常緑樹です。実がつくとなかなか落ちないため『代々栄える』という縁起を担いでいます。

鏡餅を飾る時期

正月飾りや鏡餅は年神様をお迎えするためのものです。年末は何かと慌ただしくなりますが、神様に失礼のないように、タイミングよく準備しましょう。

いつからいつまで飾るのか

鏡餅には、いつからいつまで飾らなければならないという明確なルールはありません。

本来、正月飾りは『松の内(12月13日~1月7日)』に飾るものです。早ければ12月13日の『正月事始め』にあわせて、年神様をお招きする準備をします。

ただ、年神様をお迎えする前には、家中を清めるのが理想のため『年末前の大掃除』が終わったタイミングで飾るのがベターです。

鏡餅を含む正月飾りは、二重苦を意味する12月29日を避けるのがよいとされています。葬式と同じ『一夜飾り』とされる12月31日も避けたほうが無難です。

遅くとも12月30日までは大掃除を終わらせて、鏡餅や正月飾りを飾っておきます。

正月飾りは松の内の終わりとともにしまい始めますが、鏡餅の場合は鏡開きが行われるまで床の間に飾っておいて構いません。地域にもよりますが、鏡開きは『1月11日』が一般的です。

松の内はいつまで?地域によって異なる正月飾りの基本マナー

関東と関西の違い

関東と関西では松の内や鏡開きの時期が若干異なります。関東では、松の内は12月13日~1月7日までとされ、鏡開きは1月11日に行います。

一方、関西の松の内は旧暦の正月にあたる『1月15日』までが松の内で、鏡開きは『1月20日』です。

昔は関東も同様であったものの、江戸幕府の徳川家光の忌日が4月20日だったことから関東地方では月命日にあたる20日を避けて鏡開きを行うようになりました。

関西の一部の地域は幕府の影響がそれほど及ばず、今も昔からの習慣が続いています。

正月のお飾りはいつからいつまで飾るのが正解?

これも常識!関東と関西で異なるお正月飾りの飾り付け期間

鏡餅の飾り方

最初に土台となる白木の三方を用意します。鏡餅は神様にお供えするものであるため、直置きするのはNGです。三方がない場合は小さめのお盆を使いましょう。

三方の上に奉納紙(半紙)または四方紅を敷き、裏白を左右対称になるように配置します。このとき、裏白は葉の白い方を上にして、三方から葉の先端が出るようにするのがポイントです。

葉の裏の白い部分を見せることは『裏表のない潔白な心』を表します。その上に、大小二つの鏡餅を重ねて、餅の上に御幣と橙を飾りましょう。てっぺんに扇を飾れば完成です。

鏡餅はどこに飾る?

せっかく美しく飾りつけした鏡餅は、置く場所にもこだわることが肝心です。年神様が宿る鏡餅は、よい運気を家庭にもたらす役割も担っているため、運が舞い込む場所に置きましょう。

家族が集まる場所に飾る

自宅に飾る際は、家族が集まるリビングや茶の間、床の間に置きます。

年神様の居場所であることを考えれば、常に人が集まって『和気あいあいとしたなごやかな雰囲気が感じられるところ』がベターです。

テレビやスピーカーの上などの騒がしい場所を避けて、みんなが眺められるような『少し高いところ』に飾ります。

昔から「年神様は家のさまざまな場所に分霊される」と信じられているため、玄関・書斎・子ども部屋など自分が大切だと思う場所に複数飾っても構いません。

食の安全や火の安全を祈願するなら、かまどの神様がいる台所にお供えするのも有効です。

オフィスの場合

鏡餅には神様の依り代やお供え物の意味のほかに『昨年の豊作に感謝して新年の豊作を願う』という意味も含まれています。

会社のますますの発展や円満な人間関係を祈願して、オフィスに鏡餅を置くのもありです。オフィスには自宅の床の間のような物を飾る場所がありません。

応接間や会議室、受付など『人が集まるところ』に置くのが理想です。大切なお客様をお迎えする受付には、大きくて立派な鏡餅を飾ります。

トイレに飾るのもよいとされている

鏡餅はトイレなどの水回りに飾ることも可能です。日本古来の考えでは、台所にはかまどの神・水回りには水の神・トイレにはお産と縁深い厠神が住んでいるといわれています。

「不浄な場所には飾らない」と避ける人もいますが、鏡餅をお供えして神様に来てもらうことで『その場が清められる』という考え方も一つです。

玄関やリビングなどの人の目に付きやすいところには『大きな鏡餅』を、トイレや台所には『スペースに合った大きさ』のものを置きます。

本物のお餅を置くのに抵抗があるなら、つくりものを飾って気持ちだけでも込めることが大切です。

広さが限られているトイレは、専用のスペースを作れないことも珍しくありません。それでも、直置きするのではなく、三方などの台に置いて飾るのが年神様へのマナーです。

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