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なぜお酒を飲むとどうしても「〆のラーメン」を食べたくなるのか?

2019.12.20

締めラーメン、何が問題か??

カラダが欲するなら「締めのラーメン」も問題ないように思えませんか?
今回は「カロリー」の観点から考えましょう。

ビジネスパーソン男女の1日に必要な摂取カロリーは、約2000~2500kcalです。

まず、締めと言うからには、前段階には宴会や飲み会をしています。
居酒屋の宴会は「前菜・揚げ物・鍋物・刺身・サラダ・肉料理・ご飯物・デザート」というパターンが多いでしょう。

実は宴会コースの1人当たり摂取カロリーが記載されいるお店は非常に珍しいのですが、唐揚げやフライドポテトはじめ、動物性たんぱく質や脂肪が多いメニューが一般的だと思います。料理内容、食べる量など個人差もありますが、「宴会料理1名分で約1500kcal前後はある」と私は考えています。

ここに、アルコールに含まれるカロリーが加わります(アルコールは1g当たり7kcal)。

「アルコールはエンプティカロリーなので、摂取してもカロリーとして利用されない」と誤解する人がいますが、「栄養素を含まない:エンプティ」という意味でカロリーはあります。

お酒のカロリーは、

「生ビール(中ジョッキ)1杯:200kcal、ウーロンハイ:95kcal、ワイン1杯:66kcal、ハイボール(炭酸水)1杯:70kcal、日本酒1合:196kcal」が目安です(実際は店舗などで異なる)。

もし、生ビールを3杯飲んで、ハイボール2杯飲むと、

「200kcal×3杯+70kcal×2杯=745kcal」となります(参考値)。

先ほどの居酒屋宴会メニューにお酒のカロリーを加えると、1次会だけで2000kcalを越えそうです。

1次会も終わり、今日は2次会に行かずラーメンを食べに行くことにしましょう。

締めラーメンを選ぶならどれを選ぶ??

全国に3万店以上のラーメン店があり、種類や味付け(油の量)やトッピングなどバリエーションを考えると、10万種類以上ものラーメンがあるでしょう。

「醤油ラーメン、豚骨ラーメン、味噌ラーメン、タンメン、チャーシューメン」の5種類を見ます。

(各種資料等から筆者推測)

ラーメンは、1杯当たりのカロリーと塩分がなかなか高い食べ物ですね。

5種類を比べると、カロリーと塩分量から「醤油ラーメン」に軍配が上がりそうです。

実際には、載っている具が少なめの「醤油ラーメン」は、何となく物足りなくて、スープを飲み干してしまいがちなので注意が必要です。

スープを飲むか飲まないかで塩分量は2~3g程度変わります。ヘルシーイメージの「タンメン」が塩分多めなのには驚きますが、これは野菜を炒める際に塩を多めに使うからでしょう。

最近では1杯で1000kcalを越えるガッツリなラーメンもありますし、替え玉1つは200~300kcal、ライス(中)170kcalが目安です。

私なら

1)アルコールを分解する肝臓の働きにはタンパク質(チャーシュー)が重要であること
2)食べ応えがあり満腹感を得やすいので、スープを飲み干さなくてもよいこと
3)替え玉やライスを頼まなくてすむこと

以上の3点から「チャーシューメン」を選びます。

 1次会の宴会料理とお酒から始め、ラーメンで締めると、限りなく3000kcalに近づく計算になり、ビジネスパーソンの1日に必要な摂取カロリー(約2000~2500kcal)ます。もし2次会に行ったら、さらに増えそうですね。

摂取するカロリーの高さと塩分の多さから、「締めラーメン」はビジネスパーソンの健康面からは注意が必要かもしれません。

それでも飲んだ仲間たちとラーメンで締める時、不思議な満足感・一体感・幸福感がやってきます。

「締めラーメンは、カラダが欲すると同時に、心が欲する」から食べたくなるように思えてなりません。

取材・文/倉田大輔(池袋さくらクリニック院長)
注)高血圧や高脂血症、糖尿病などの持病がある方や食事・カロリー制限を医師から指示されている方は、話のネタに留めて下さい。

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