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iPhone 11に「3香港」のeSIMサービスは本当に使えるか?実機で検証してみた

2019.12.21

■連載/石野純也のガチレビュー

 ネット経由で書き換え可能なSIMカードの「eSIM」を内蔵した端末が、徐々に増えている。普及の立役者は、iPhoneだ。アップルは2018年に発売したiPhone XS、XS Max、XRをeSIMに対応させ、その後継機にあたるiPhone 11 Pro、11 Pro Max、11にもその機能を継承した。アップル自身が販売するSIMフリーモデルではもちろん、いわゆるキャリア版でもSIMロックを解除するだけでeSIMの利用が可能になる。

 Androidもこの動きに追随しており、日本ではグーグルのPixel 4、4 XLがeSIMに対応した。楽天モバイルの専用モデルである「Rakuten mini」も、eSIMに対応する予定だ。モデル数で言えばまだ一部にとどまるが、販売台数面ではiPhoneの対応が大きい。アップルが仮に今のシェアを維持したまま端末を最新モデルに置き換えていければ、将来的には約半分のスマホユーザーがeSIM対応端末を所有することになる。

 ユーザーにとってのメリットは、通信料を節約できるところにある。特に影響がわかりやすいのは、海外で利用した際の料金。ドコモやauは、24時間あたり980円のデータローミングサービスを提供しているが、それでも10日間使えば料金は1万円に迫る。これに対し、ローミングサービスの安価な海外キャリアをeSIMとして設定すれば、料金を1/5程度に節約可能だ。今回、筆者の出張に合わせ活用したのが、3香港という香港のキャリアだ。

中国・深センで3香港のeSIMを使ってみた

ローミング専用SIMと香港用SIMを用意、料金は10日で138香港ドル

 3香港は、香港に拠点を構える大手キャリアの1つ。iPhoneが搭載したタイミングでいち早くeSIMのサービスを打ち出しており、その内容も徐々にアップデートしている。本稿執筆時点でのサービスは主に2種類。国際ローミングに特化したサービスと、香港で利用するための国内データ通信サービスが、その2つだ。

 今回利用した国際ローミングサービスは、28の国や地域に対応。中国、マカオ、台湾、韓国といった近隣の国や地域はもちろんのこと、アメリカやカナダ、フランスなど、欧米の一部でも利用できる。ドイツなど、欧州で非対応な国もあるため万能というわけではないが、料金は10日で138香港ドル。日本円にして、約1900円とリーズナブルなため、対応している国では非常にお得なサービスだ。

28の国と地域に対応し、料金は10日で138香港ドル

 データ容量は一応、無制限になっているが、1日500MBを超えると速度が128Kbpsに制限される。ブラウジングや文字中心のSNSなら読み込むことはできるが、画像などの表示にはかなり時間がかかる。事実上、1日500MBまで使えるeSIMサービスと考えておけばいいだろう。1日のカウントは、香港時間の0時が基準になるため、時差の大きな北米などでは少々使いづらい面もある。逆に、中国やマカオ、台湾など、香港と時差のない国や地域では深夜0時ピッタリに容量がリセットされる。

 初回申し込みの際は10日、138香港ドルのプランしか選択できないが、継続して利用することも可能。更新時には、1日プランも選択できる。こちらの料金は15香港ドルで、200円強といったところ。有効期限が180日(約6か月)あるため、半年に1回程度、旅行や出張で海外に出るユーザーには重宝する。しかもiPhoneにeSIMを設定すると、DSDS(デュアルSIM/デュアルスタンバイ)になるため、普段の電話番号で待受けしつつ、データ通信にだけ3香港を利用できる。

初回申し込み時は、138香港ドルのプランしか選択できないが、使用後は1日単位でローミングパッケージを追加可能

送られてきたQRコードを読み込むだけで設定は完了

 eSIMの申し込みや設定は、非常に簡単だ。まず、3香港のサイトにアクセスして、eSIMのトップページからローミングサービスの申し込みを行う。サイトは英語に対応しているほか、Google翻訳で日本語に翻訳できるため、言語の壁につまづく心配もない。手順通りに進んでいき、クレジットカードで支払いを済ませると、入力したメールアドレスにeSIMの書き込みを行うためのQRコードが添付されたメールが届く。

手順に従い、クレジットカードで支払いを済ませると、入力したメールアドレスにQRコードが届く

 ちなみに、クレジットカードは、可能であれば複数枚用意しておくと安心だ。筆者は、三井住友カード発行のANAカードで決済しようとしたが、なぜか登録の最終段階で弾かれてしまった。3Dセキュアのパスワードを間違えたかと思い、何度か試してみたが、結果は同じだったため、このクレジットカードは通らないようだ。以前は同じクレジットカードを使えたが、1年強の間に、運用基準の変更があったのかもしれない。

 代わりに、ソニー銀行のデビットカードであるSony Bank WALLETを使用したところ、あっけなく決済が終わった。このようなトラブルがあるため、カードは複数枚用意しておくようにしたい。

 届いたQRコードは、iPhoneのカメラでスキャンする。カメラを起動してそのままQRコードを読み取るか、「設定」→「モバイル通信」→「モバイル通信プランを追加」をタップしてから、カメラでQRコードを読み取るだけだ。設定時には、ネットにつながっていることが必須になる。そのため、設定は現地に到着する前に、安定したネット環境があるところで済ませておくようにしたい。事前に登録作業を行っておいた方がいいもう1つの理由は、後述する。

「設定」→「モバイル通信」→「モバイル通信プランを追加」でカメラが起動。送られてきたQRコードを読み取ろう

 あとは手順に従って設定を進めていくだけだ。「モバイル通信プランの名称」には、初期設定で「副回線」というラベルがつけられているが、ここをタップすると自由に文字を変更できる。筆者は「3HK」として、2つの回線がどちらのキャリアなのかを、明示的にわかるようにしておいた。次に「デフォルト回線」を設定するが、これは普段使っているSIMカードを選んでおけばいい。今回紹介した3香港は、あくまでローミング用だからだ。

手順に従い、回線にラベルをつけたあと、デフォルト回線を選択した

 同様に、iMessageやFaceTime用の電話番号も、普段使っている主回線に設定しておくようにしよう。デフォルトでは主回線にチェックがついているため、変更しなければいい。次に、どちらの回線を使ってモバイルデータ通信を行うかを選択できる。国内にいて、主回線のままにしたい時は、設定を変更しないでおく。ただし、テストで通信しておきたい時は、設定した副回線(ここでは3HK)に変更してもいい。この設定は、後から「設定」→「モバイル通信」→「モバイルデータ通信」で変更することもできる。

iMessageやFaceTimeに、どちらの電話番号を使うかを選択することもできる

どちらの回線でデータ通信するかは、設定で変更可能だ

 設定が完了すると、3HKからSMSが届く。あとは「設定」→「モバイル通信」で「データローミング」をオンにして、現地に着いたら通信するだけだ。今回、筆者は中国・深センで3HKを試してみた。

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