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神社やお寺で恥をかかないように覚えておきたい初詣のお参りの作法

2020.01.01

寺院でのお参りの作法

寺院でのお参りは合掌を基本とし、神社のように拍手を打ってはいけません。崇拝の対象は仏様です。神社の作法とは異なる点があるため注意しましょう。

山門から手水舎まで

一般的に、寺院の入り口には山門があります。神社の鳥居と同様、俗界との境界を意味する場所です。

中に入る際は、山門をくぐる前に、合掌しながら一礼します。帽子を着用している場合は脱ぎましょう。敷居を踏まないように、女性は右足、男性は左足からまたいでくぐります。

手水の手順は、基本的に神社と同じです。手水舎に一礼し、左手・右手・口・左手の順に清めます。口をすすぐ際も、柄杓に直接口をつけないようにしましょう。

参道を歩く際も、神社と同様、真ん中を歩かないようにします。参道の真ん中は、仏様の通り道とされているからです。

お焼香の作法

仏前に着いた後の作法は、以下の手順で行いましょう。

  1. お賽銭を入れ、合掌しながら一礼する。
  2. 右手の親指・人差し指・中指の3本でお香をつまみ、軽く左手を下に添えながら額の前に掲げる。
  3. つまんでいたお香を、香炉へ静かに戻す。お焼香の回数は宗派によって異なりますが、分からない場合は1回のみ行う。
  4. 合掌しながら祈願し、一礼する。

お香の代わりに線香がある場合は、近くのろうそくなどで火を付けましょう。火を消すときは手であおいで消すのがマナーです。息を吹きかけて消さないようにしましょう。

神社の二礼二拍手一礼は、寺院で行ってはいけません。そもそも、寺院内では拍手が禁忌とされることが多いです。胸の前でしっかりと手を合わせる合掌が基本と心得ましょう。

鐘について

大半の寺院には、『梵鐘(ぼんしょう)』と呼ばれる釣鐘があります。大晦日の除夜の鐘で108回突き鳴らされる鐘のことです。

梵鐘は、『撞木(しゅもく)』と呼ばれる棒で鳴らします。自由に突いてよい寺院の場合は、力を入れずに2~3回、お参りの前に鳴らしましょう。

寺院から去る際に梵鐘を突いてはいけません。お参りをした後に鐘を鳴らすことは、『出鐘』『戻り鐘』といわれ、亡くなった人を送る際の鐘とされて縁起が悪いからです。

自宅や実家での仏壇のお参り

仏壇は、寺院の本尊を自宅でも参拝できるようにしたものであり、合掌などの基本作法は寺院のものと同じです。仏壇でお参りする際のポイントなどを紹介します。

基本的なお参りの作法

自宅や実家で仏壇を拝む際の基本的な作法は以下のとおりです。

  1. 正面に正座し、本尊に一礼する。お供え物がある場合は、一礼した後に供える。
  2. ろうそくに火をつけ、その火で線香に火をつける。炎が上がった場合は、線香を持っていない手であおいで消す。
  3. 香炉に線香を立てる。
  4. 合掌して鈴(りん)を鳴らし、御経を唱え、終わったら再び鈴を鳴らして合掌する。
  5. 手であおいでろうそくの火を消し、最後に一礼する。

鈴は、本来読経の際に用いられるものであり、合掌礼拝や焼香でむやみに叩くものではないとされています。

読経をしない場合は鈴を叩かず、焼香後に1回合掌しましょう。

朝夕の2回のお参り

仏壇へのお参りは、毎日朝と就寝前の2回行います。どちらも作法は同じで構いません。水や仏飯などは朝にお供えし、就寝前のお参りでろうそくの火を消した後に下げましょう。

就寝時に仏壇の扉を閉めるべきかどうかについては諸説あり、宗派や地域によっても異なる場合があります。仏壇が家庭に設けられた寺院であるという意味から考えれば、本来は閉めておくべきでしょう。詳しくは菩提寺や地域の仏具店などに相談してみてください。

お供えについて

仏壇にお供えするものは『五供(ごく)』と呼ばれます。香・花・灯燭(とうしょく)・浄水・飲食(おんじき)の五つです。

香は線香、灯燭はろうそくを指します。飲食は自分たちの主食を指し、主にご飯を供えます。浄水は水やお茶を供えますが、浄土真宗の場合は浄水を供えません。

法要・法事やお盆の時期に実家などへお参りに行く場合は、果物やお菓子、お花などをお供えするとよいでしょう。ろうそくや線香などの消耗品もおすすめです。

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