■連載/大山即席斎の“三ツ星”インスタント麺
北海道シリーズ最終回。今回は北海道を象徴するカップ麺ともいえる「マルちゃんやきそば弁当」。
今年はテレビの仕事で北海道に2回行ったのだが、その番組が独自に調査した道内のインスタント麺人気ランキングで、全年齢対象アンケートではやきそば弁当が1位、60歳以上を対象としたアンケートでは2位だった。これまでに見た全国を対象としたアンケートでは焼そば製品がトップ3に入ることがほとんどなかったので、北海道におけるやきそば弁当の人気ぶりがわかる。
現在標準サイズの「やきそば弁当」は6種類あるので、今回はそれらを全部紹介したいと思う。
東洋水産「マルちゃんやきそば弁当」
「やきそば弁当」のオリジナルバージョン。
パッケージには北海道の地図と「北海道限定」「北海道工場からお届けします」の文字が目立つ。
麺は楕円形断面のやや細めで、コシ感がありつつ軽やかな噛みごたえ。ソースは辛みの少ないまろやかタイプで、飽きの来ない王道の旨さ。そこにあおさと紅生姜のふりかけを入れてピリッと仕上げる。コテコテしてないスッキリ感のある仕上がりだ。かやくはキャベツとキチンダイス。
さらにこのシリーズならではの、湯切りした湯で作る中華スープがつく。湯切りの湯に含まれる旨み成分や塩味を計算してあるので、新しい湯で作ると少し物足りないが、スッキリした味わいが好きならばそれもアリだ。
東洋水産「マルちゃんやきそば弁当旨塩」
青いパッケージには北海道の地図と「北海道限定」「北海道工場からお届けします」の文字が書かれている。
やや細めの麺は、湯切れのよいやわらかめで軽やかな噛みごたえ。塩だれの液体ソースは余り塩辛さが強くない、ポークと野菜の旨みが出たまろやかタイプ。そこにパセリのふりかけを入れて仕上げる。コテコテしてないスッキリ感のある仕上がりだ。かやくはキャベツと挽肉。さらにこのシリーズならではの中華スープもつく。
東洋水産「マルちゃんやきそば弁当たらこ味バター風味」
ピンク色のパッケージには北海道の地図と「北海道限定」「北海道工場からお届けします」の文字が書かれている。
麺は太めのちぢれ麺で、湯切れのよい軽やかな噛みごたえ。そこに透明な液体特製油とたらこ加工品入り粉末ソースをかけてよく混ぜる。あおさのふりかけをかけたら出来上がり。塩味ベースにうっすら醤油味を効かせたコテコテしていないがバター風味があってまろやかな仕上がり。たらこの味もほんのりと味わえる。かやくはねぎのみ。
さらにこのシリーズならではの、湯切りした湯で作るスープがつく。オリジナルの「やきそば弁当」では中華スープだが、こちらはコンソメスープで、塩気が強めなまったり味だ。