成長意欲が湧いてこない時にみられる3つの原因と解決策

成長意欲をコンスタントに高めるコツ

一度、成長意欲が高まっても、いつしか時間の経過と共に、その成長意欲が薄れてしまうこともあるだろう。成長意欲をコンスタントに高めるにはどうすればいいか。

「快楽（楽しみ・喜び・幸せ）を追求することです。人間の行動原理はシンプルで『痛み』か『快楽』かのどちらか。痛み（貧乏、他者の軽蔑、病気等）は避けたいので回避行動を引き起こします。短期的に行動を促進する場合、痛みを原動力にすることも有効ですが、痛みの回避行動は長続きしませんし、精神的によくありません。

一方、快楽の場合は、それを追い求めるための追求行動となります。楽しい、ワクワクする、幸せな状態は、ホルモンの状態も良くしてくれますし、長期的に行動を持続させていくうえでとても効果があります。

成長意欲をコンスタントに高めるうえで大切なポイントとなるのは『自己理解』を深めていくことです。端的に言うと、『自分の欲しい結果は何か？（WHAT）』と『なぜそれが欲しいのか？（WHY）』を明確にしていくこと。この目標（WHAT）と目的（WHY）を明確にすることで、自分の羅針盤を持つことができます。

痛みを回避するための目標や目的ではなく、ワクワクするような自分が幸せを感じる目標と目的を探し続けましょう。ベイビーステップで小さな成功体験を繰り返して、成長意欲を刺激し続けるのです。失敗してもOK。失敗からもたくさん学べます。失敗もとても大切な成長の糧になりますから」

自分の成長意欲が失われていると感じているなら、ぜひこれらのセルフコーチングを行い、新しい年の幕開けに向けて目標を設定するなどして、新たな気持ちで進んで行こう。

【取材協力】
國武 大紀（くにたけ だいき）さん
エグゼクティブコーチ／組織変革コンサルタント
株式会社Link of Generation 代表取締役。1972年生まれ。滋賀県出身。ロンドン政治経済大学院（LSE)で組織心理学の修士号を取得。名古屋大学大学院元客員准教授。都市銀行、JICA、外交官（OECD日本政府代表部一等書記官）を経て現在に至る。著書に『聞く力こそが最強の武器である』（フォレスト出版）、『評価の基準』（日本能率協会マネジメントセンター）がある。
（公式HP）http://coach-leaders.com/

取材・文／石原亜香利