では、マツダCX-30のどのグレードがお薦めか?と問われれば、価格優先ならスカイアクティブG搭載車だが、走りの質感、クロスオーバーSUVに求められる足の長さで言えば、スカイアクティブDのクリーンディーゼルターボモデルとなる。スカイアクティブGとの価格差はPROACTIVEグレード同士で27万5000円と小さくないのが悩みどころだが、街乗りメインならスカイアクティブGのFF、アウトドアやロングドライブを楽しむ機会が多いなら、走破性や経済性に優れるスカイアクティブDの4WDとなるだろう。
ガソリン、クリーンディーゼルターボモデルのどちらにも言えることは、体重65kgのボクとしては、Lパッケージの本革シートは、マツダ3から採用された、骨盤を立て、背中のS字カーブに沿わせ、お尻の沈み込みで頭部、上半身の動きを見事に抑えてくれる新シートの効果が、本革表皮の張りの強さで感じにくいため、ファブリックシートのPROACTIVEをベストグレードとしたいところである。
マツダCX-30
https://www.mazda.co.jp/cars/cx-30/
文/青山尚暉
モータージャーナリスト。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。自動車専門誌の編集を経て、現在、モータージャーナリスト、愛犬との快適安心なカーライフを提案するドッグライフプロデューサーのふたつの肩書を持つ。小学館PETomorrowでも「わんこと行くクルマ旅」を連載中。最新刊に「愛犬と乗るクルマ」がある。