怖くて一人じゃ入れない! そんな人でもオッケーな「お化け屋敷」の新形態!
デパートで企画された「お化け屋敷」には、良く親に一緒に入ることを誘われました。もちろん小心者の筆者は、「絶対イヤ!」……と断固拒否したのですが、「いーから、いーから!」と丸め込まれて、結局お化け屋敷に連れられて入ってしまうこととなりました。
もちろんとても怖いので、親の手をずっとつかみ、入り口から出口までずっと目を閉じたままでした。今でも時々夢に出ます。
しかし、目を閉じても、音声までは遮ることはできません。途中、恐怖心を煽(あお)るような奇声が流れてきますので、こちらもその声が聞こえないよう、対抗して大声を出し続けました。
さらに道中、明らかに親の手ではないものに触られたような気がしますし、首元にヌルッとしたものを感じたような気がしました。とても怖くて気色悪かったです。
今から考えれば、お化け役の役者に体を触られたり、首筋に、ぶら下げられたコンニャクが触れてしまったんだろうとは思いますが、当時は得体の知れないものに対する恐怖が満載で、いまだトラウマです。虎と馬の曲はありませんが、馬と鹿は米津玄師の名曲です。
その後、時代は進み、歩いて進むのが苦痛で面倒くさい人のための、便利なお化け屋敷が登場しました。「ライド型」と言われる新時代の王となるお化け屋敷です。
「ライド型」とは、施設に設置された、小型の乗り物に乗ることにより、お客が歩くことなしに、お化け屋敷の内部を、おはようからおやすみまで見て回れるという優れもものです。
基本的には、お化けの出そうな雰囲気の場所の中をただ漫然と移動する、という形態ですので、こちらについては、ただ目を閉じているだけならば、さほど難しいことはありません。
基本、体に何かが触れることはありませんので、安全、安心です。
当時のライド型として代表的なのが、浅草花やしきの「スリラーカー」。名前だけは覚えているのですが、当然のことながら終始目を閉じていましたので、中味はぜんぜん覚えていません。スリラーカーは、長きにわたり、ライド型のお化け屋敷の代名詞でした。たぶん。
その後、もう少し筆者が成長したころ、今度は同じくライド型のお化け屋敷である、東京ディズニーランドの「ホーンテッドマンション」に挑戦することになったのですが、流石(さすが)はディズニー。ただならぬ雰囲気ではありましたが、恐怖度はいささか抑え気味。その時は目を閉じることもなく、最後まで見届けることができました。この頃から、少し恐怖ものについては耐性が付いてきたのかもしれません。
今では、ヘッドホンを聴いて、音で恐怖を体験する「3Dサウンド型」、映像を鑑賞する「シアター型」などのアトラクションが台頭してきています。「3Dサウンド型」は、音源と小さな小屋とヘッドホンだけあればよく、投資額が少ないので、お金が無さそうな古い遊園地の新アトラクションとして、ちらほら見かけます。今後の主流になるかもしれません。
ともあれ、恐怖耐性がなかったコドモの時分。ホラー映画の金字塔である「エクソシスト」から始まり、「サスペリア」や「オーメン」の、映画の予告編を見るだけで恐れおののき、テレビ放映の際には全く視聴することができず、「未知との遭遇」の宇宙人の顔に目を背け、「リング」の貞子がテレビから出てきて目のどアップになるシーンなどは、とても注視ができなかったです。
最近は、インターネットの普及により、その撮影シーンの裏側を知るすべができたので、今ではホラー映画の視聴は、部屋の灯りを煌々(こうこう)と付け、音量を最低限にしながら、早回しで動画を再生すれば、何とか最後まで見られるようになりました。
しかし映画「遊星からの物体X」のクリーチャーの「スパイダーヘッド」だけは、もう生理的に無理です。ムリ! いやぁああああっ!! こんな奴がお化け屋敷の中でこっちに迫ってきたら、確実に失禁する自信があります。
…という訳で記事の後半は、お化け屋敷とは全く関係ない話でした。以上!
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文/FURU
デジタル系ガジェットに散財する、サラリーマン兼漫画描き兼ライター。電脳ねたがテーマの漫画を得意とする→https://www.furuyan.com
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