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ナイフより硬いDR加工チタンを採用!光学ファインダーで撮る贅沢を楽しめる富士フイルムのミラーレスカメラ「X-Pro3」

2019.10.31

■連載/ゴン川野の阿佐ヶ谷レンズ研究所

富士フイルムからEVFとOVFのハイブリッドビューファインダーを搭載したXシリーズの新製品『X-Pro3』が発表された。その特徴は上下のカバーにチタンを採用したカラーを2色増やしたこと。DRブラックはデュラテクト DLC(Diamond-Like Carbon)コーティングされている。DRシルバーにはデュラテクト MRKと呼ぶガス硬化技術を使っている。デュラテクトはシチズンが開発した表面硬貨技術の総称でリストウォッチに使われてきた。

XシリーズはEVFに加えて光学式のレンジファインダーを搭載する写真とカメラを愛する人に向けた特別なカメラであり、今回はそのこだわりをさらに深化させたという。センサーは裏面照射型2610万画素APS-Cサイズ「X-Trans IV」を採用して、これに合わせて画像処理エンジンは「X-Processor 4」へと進化。アドバンスドハイブリッドビューファインダーは、EVFに高輝度の有機ELを採用して解像度約369万ドットへ。アルゴリズムの変更により暗闇に近い−6EVでのAFを可能にした。背面の液晶モニターは閉じた状態で収納され、手前に開けることで表示できる。

FUJIFILM『X-Pro3』のカラーバリエーション。左からBlack(11月28日発売、予想実勢価格約21万4500円)、DURA Black(12月中旬発売、予想実勢価格約23万9500円)、DURA Silver(12月中旬発売、予想実勢価格約23万9500円)

DURATECTの硬度はHv1300〜1500、ナイフの硬度はHv590〜720

『X-Pro3』のボディは主要部分がマグネシウム、その上下をサンドイッチするように天板と底板チタンが使われている。Pro2までボディはマグネシウムで軍艦部にはグラファイトが使われていた。それが今回はTitaniumになったのだ。チタンと言えば硬いというイメージがあるが、実は純チタンはステンレス合金よりも柔らかく、粘るので加工がしにくい素材なのだ。そのメリットは強くて軽く、錆びないことにある。

富士フイルムはチタンの硬度を高めるために、ブラックモデルにデュラテクト DLC、シルバーモデルにデュラテクト MRKを採用した。どちらも特殊な方法を使って表面硬度を高める加工である。では、どのぐらい硬くなるのかと言えば、ビッカース硬度で1300〜1500である。これは金属としては抜群に硬い。例えばアルミ合金はHv45〜100、TitaniumはHv100〜150、ステンレス合金でHv170。宝石のサファイヤがHv2300、地上で最も硬い物質ダイヤモンドがHv9000と言われている。

ちなみにステンレス合金を焼き入れたしたカスタムナイフの刃の硬度はATS-34でHv590〜720、カトラリーに使われるSUS-440CでHv640〜680、ドリルの刃に使われる高速度工具鋼SKHでもHv800である。つまり『X-Pro3』の軍艦部はナイフで削ろうとしてもキズが付かないことになる。発表会ではカッターナイフでキズが付かないというデモ動画が披露された。カッターの刃は意外に硬度が高くHv900以上ある。なぜなら一般的な刃物は砥石で研ぐことを前提に硬度を決めているが、カッターナイフの刃は使い捨てであるため切れ味最優先で、高い硬度で鋭い刃が付けられているのだ。

精密な穴開け加工が必要なボディにはマグネシウムのダイキャストを使い、キズが付きやすい天面の軍艦部と底板にチタンパネルを採用した。

チタンは精度を出すのが難しく最終加工は手作業となり一つとして同じモノはないという。

DURATECT加工により表面硬度を上げいつまでも新品の輝きを保つことが可能になった。

従来からあるグラファイト仕上げのブラック。なめらかで深い艶のある仕上げだ。

DRブラックは半ツヤ消しで非常に細かい梨地仕上げのように見えるが感触はサラサラしている。指紋が付きやすいので専用のセーム革が付属するという。

Pro1からPro2からの重量増加は45gだったが、Pro2からPro3ではわずか2gであり、チタンを使ったことで軽量化が実現されたと思われる。

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