6.植物性のバター
先日milkadamiaが発売した世界初のマカダミアナッツバターをはじめ、最近アメリカのスーパーで最近増加しているのが、ひよこ豆バターや、スイカの種のバターなど植物性食品を使ったバター(スプレッド)。
Photo:https://milkadamia.com/#1
健康に良くないと言われているパーム油を使用しない、ナッツや種だけで作られたクリーミーなバターが人気になりそうだ。
7.キッズメニューの再考
子供向けの料理番組や料理コンテストの数が増えるなど、昔と比較して“食通”の子供たちが増加している、というのがホールフーズの見立て。
魚の形をしたサーモンソテー「Happy Fish」
Photo:https://www.bluecirclefoods.com/products/happy-fish/
オーガニックの野菜やフルーツで作ったピューレ「Happy Baby Organic」
グルテンフリーのカラフルなパスタなど、ヘルシーで高品質な子供向けの食品が今度も増加するかもしれない。
8.一風変わった砂糖
料理をする際や、コーヒーや紅茶などに甘さを追加したい際、砂糖、ステビア、ハチミツ、メープルシロップを入れるのが普通であった。
しかし、今後はビタミンやミネラルが豊富に含まれたフルーツ「羅漢果(ラカンカ)」や、ザクロ、ココナッツ、ナツメヤシなどの果物から取れたシロップがチョイスされるようになるかもしれない。
また、モロコシやサツマイモなどのデンプンから作られたシロップは、「甘さに深みがある」として注目されている。
9.ノンアルコール飲料
健康・ウェルネスに対する意識の高まり、飲酒機会の減少などの理由から、世界の主要各国でアルコールの消費量が減少しており、ノンアルコール飲料の需要が高まっている。
ホップが注入されたスパークリングウォーターや、植物が注入されたフェイクジンなど、「ノンアルコールだがお酒を飲んだ気分になれる飲料」の人気は高い。
ニューヨーク初のノンアルコール・バー「Gateway」がブルックリンにオープンするなど、ノンアルコール専門店も増加していくだろう。
10.肉と植物のブレンド
「beyond meat」をはじめとするフェイクミートの人気は今後も続くと考えられるが、全ての人がこのような100%植物性の肉を求めている訳ではない。
ただ、アメリカでは環境保全の観点から、肉を食べることに抵抗を持つ人は少なくはない。このような背景もあり、今後は肉を食べる消費者に向け、肉と植物をブレンドさせた食品の需要が高まっていくと考えられる。
既に「APPLEGATE」からは、キノコ35%と牛肉65%をミックスさせた「ブレンドバーガー」が発売されている。
【参考】https://www.wholefoodsmarket.com/top-10-food-trends-2020
文/小松佐保(Foody Style代表)
一橋大学経済学部卒業。
日本&シンガポールのブランドコンサルに勤務した後、独立しアメリカ・ボストンへ。
会社員時代に生活習慣の乱れが原因で体調を崩したこと、ボストニアンの心身共にヘルシーなライフスタイルに感化されたことで、「食×健康」領域に関心を抱くように。
現在はボストンと東京を行き来しながら、食×健康領域に関わる企業のマーケティングコンサルや海外展開サポート、コラムの執筆等を行っている。