印象的なiPhoneのポートレートモード
iPhoneの「ポートレート」、Galaxyの「ライブフォーカス」、ファーウェイの「アパーチャ」を使って背景をぼかして撮影してみました。
iPhoneは狙った花が強調され、印象的な写真になりましたが、やや不自然にぼけてしまっているところもあります。細い茎や細かい葉の多い植物は、やはりまだ少し難しいようです。また「離れてください」という指示が出るのは相変わらずです。
P30 Proは、iPhoneと比べるとややパンチに欠けますが、手前の花だけが良い感じで浮き上がり、かつ比較的自然なぼけになりました。
Galaxy S10+は、この3機種の中では抑えめなぼけ具合となりました。
食べ物が色鮮やかなGalaxy S10+
最後に食べ物を撮ってみました。
色鮮やかで一番おいしそうに見えると感じたのはGalaxy S10+。
iPhone 11 Proもがんばっています。
一方、P30 Proは被写体認識機能の「マスターAI」をオンにして撮影すると、上のようにかなり黄色がかった画像になってしまいました。店内のライトが黄色かったせいもあるとは思いますが、ほかの2機種がうまく調整してくれているのに対して少し残念な色です。そこでマスターAIをオフにして撮った写真が以下です。
だいぶ抑えられましたが、それでも若干、黄色っぽい印象で、食材のきれいな色を再現しきれていません。食べ物の撮影には工夫が必要です。
色鮮やかなGalaxy、ナチュラルなiPhone、暗闇に強いP30 Pro
写真の絵作りには多少、好みがあるでしょうが、今回試した限りでは、Galaxy S10+がもっともバランスがいい印象です。何を撮っても色鮮やかで満足のいく写真になりました。特に食べ物がおいしそうに撮れます。
iPhoneは、ポートレートモード以外は、あまり補正しすぎない自然な絵作りという印象です。色合いや明るさも、3機種の中では一番ありのままのに近く撮ることができました。一方、もっとも広範囲を撮れた超広角はダイナミックな映像が楽しめそうです。
P30 Proは非常に明るく撮れましたが、時折白っぽくなったり色かぶりしたりして、物の色をしっかり再現できないときがありました。ただ、暗い場所での撮影は非常に強いです。今回は環境を整えられなかったので撮影できませんでしたが、真っ暗闇で撮っても色の分かる写真が撮れます。また、天候が良ければ、ぜひ50倍で月の撮影をお試しあれ。手持ちだとファインダー内に収めるのに苦労しますが、スマホで月が鮮明に撮れることに感動するはずです。
取材・文/房野麻子