ストレス解消や体型維持、筋力強化などにつながるため、愛犬の散歩はやっておくに越したことはない。
一方、飼い主にとっても犬の散歩はウォーキングの動機づけになる。運動不足が気になる方にとっては、犬の健康も自分の健康にも好影響を及ぼすことができるため、まさに一石二鳥だ。
そんな「散歩」を含めた飼い主と愛犬の「健康管理」に関する実態調査がこのほど、「Eukanuba(ユーカヌバ)」により全国20代~50代の愛犬家800名を対象に行われた。
愛犬家の約9割が「室内飼育」中心
はじめに愛犬の飼育環境について、「室内のみ」「散歩・外出時以外は室内」「室内・屋外半々」「主に屋外」の4項目に分けて尋ねる調査が行われた。
最も多かった回答は「散歩・外出時以外は室内」で全体の65.1%、次いで多かったのは「室内のみ」の23.5%と、全体のおよそ9割に相当する88.6%が「室内飼育」中心であることがわかった。
この結果について性別・年代別での比較が行われても大きな差はなかったが、男性に比べて女性は「室内のみ」が高い傾向にある。(※男性=18.5%/女性=28.5%)
愛犬の“散歩”頻度=平均週7.8回!
本来、人よりも必要な運動量が多い犬にとって、日常欠かせない運動ともいえる「散歩」だが、実際にはどれくらいの頻度で行われているのだろうか。
最も多かった回答は「1日1回」で34.2%、「1日2回以上」の回答も31.9%と多く、全体平均では週に7.8回と 1日1回を上回る結果となった。
属性別に比較してみると、女性よりも男性、また20代~30代よりも、40代~50代の散歩回数が多い傾向にある。
「週1回」に満たない回答は、全体で9.1%と少数に留まっていることから(※「月2~3回(2.0%)」「月1回程度(1.1%)」「散歩はさせていない(6.0%)」)、室内飼育が多い状況においても、愛犬の散歩回数は、相応に確保されていることがわかった。
1回の散歩時間=平均32.1分 / 1回の散歩距離=平均1.7km
1回の散歩にかける平均的な時間と距離についても尋ねる調査が行われた。まず「時間」について最も多かった回答は「15分以上、30分未満」の44.4%、次いで「30分以上、45分未満」で 28.3%となり、全体平均では32.1分という結果になった。
「距離」について最も多かった回答は「1km以上、2km未満」の34.6%、次いで「0.5km以上、1km未満」で31.1%となり、全体平均では 1.7kmという結果となっている。
この結果を属性別に比較してみると、女性よりも男性の方が時間・距離ともに多い傾向にあり、また年代が若いほど、時間・距離ともに多い傾向となった。
全体平均から、1週間で「愛犬の散歩」にかけている時間と距離の計算が行われると、時間にしておよそ4時間 10分(※32.1分×週7.8回)、距離にしておよそ 13.3km(※1.7km×週 7.8 回)。
1ヶ月換算では時間にして17時間以上、距離にして56km以上ということになる。愛犬と一緒に散歩していることで、飼い主も相応の運動ボリュームを確保していることが見て取れる。
現在の散歩の時間や距離について=7割以上が「理想的」と回答
愛犬の健康上、現在の散歩時間や距離を“理想的”と思うかどうかについて尋ねる調査が行われたところ、全体の7割以上(73.1%)が「そう思う」と回答した。(※「とてもそう思う(13.7%)」と「そう思う(59.4%)」の合計)
「そう思う」の回答率を属性別に比較してみると、散歩の回数・時間・距離の結果と連動するように、女性よりも男性、また年代が若いほど「理想的」の回答率が高くなっている。
現在の散歩時間や距離を“理想的”と感じている飼い主が多い反面、「そう思わない」と回答した人に、その理由について尋ねる調査が行われたところ、最も多かったのは「自分の都合で、散歩の時間を確保できていない」で、およそ7割(67.3%)に上った。
本来はもっと散歩に連れて行きたいにも関わらず、その機会を作れていない飼い主の苦悩がうかがえる。
その他では、「愛犬が太り始めている(23.8%)」や、「愛犬が退屈そうな態度を取ることが増えた(16.8%)」、「“無駄吠え”や“同じ場所の往復”など常同行動が増えた(8.9%)」など、愛犬の微妙な変化やサインを感じている意見が多く寄せられた。