ウラブタも交換して最終金額は13万7500円
今回は修理専門店より正規代理店の方が安いという見積もり結果が出たので、迷わず日本ロレックスに修理を依頼した。シードゥエラーのウラブタは文字が彫られているため研磨不可、ウラブタ交換が2万5000円とケースに比べれば割安だったので、こちらも交換を依頼。修理の完成は9月中旬だった。研磨可能な部分は研磨されてピカピカに、ウラブタも新品になって満足度は高い。さらに2年間有効な国際保証書も発行される。
ちなみに日本ロレックスへの修理依頼に保証書は必要なく、並行品でも海外で購入した腕時計でも構わない。事実、修理依頼したトリプルシックスはハワイで購入したものだ。オーバーホールを断られるケースは下記の場合に限られる。
●コピー製品
●非純正部品が使われている
●製造後35〜40年が経過して部品がない場合
オーバーホールが完了した腕時計はソフトケースに収められて返却される。
ウラブタの保護には金属ブレスを使わないこと。NATOベルトなら保護力抜群。
修理専門店と正規代理店の使い分け方
今回のロレックスのケースでは正規代理店にオーバーホールを依頼した方が良かったが、どんな場合に修理専門店を使えばいいのだろうか。まず、ヴィンテージモデルで部品交換されたくない場合だ。文字盤の焼け具合がいいとか、夜光塗料はトリチウムのままにしておきたいなど。正規代理店でオーバーホールすると劣化と見なされた部品は新品に交換が原則である。研磨不要の依頼はできるが部品交換不要という依頼ができるかどうかは分からない。次に定期的なオーバーホールで部品交換が不要の場合だ。純正部品であれば交換してもいいのだが確認できないので、信頼のできる修理専門店に依頼するしかない。もし、非純正部品に交換されていると、正規代理店でのオーバーホールが受けられなってしまう。
正規代理店に依頼した方がいいケースは、外装パーツを交換したい場合である。ウラブタ、文字盤、回転ベゼル、サファイヤガラスの交換は純正部品の在庫を豊富に持っている正規代理店に依頼する方がいい。また、シードゥエラー、ディープシーなどの高度な防水性能を持ったモデルは修理専門店では防水テストがおこなえないため正規代理店に出した方が無難である。また、近近に時計の売却を考えているなら国際保証書取得のために正規代理店を活用しよう。
結論としては、ランニングコストを抑えるなら、信頼のおける修理専門店に4〜5年周期でオーバーホールを依頼。部品交換が必須となる修理の場合は正規代理店に依頼というのがオススメである。
オーバーホール後に発行される2年間有効の国際保証書。この腕時計が本物である証明にもなる。
写真・文/ゴン川野