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かつて赤線と呼ばれた横浜の風俗街が新しい街づくりの発信地になるまで

2019.09.21

雨の横浜市日ノ出町。京浜急行電鉄が走る高架下に、なにやら人が集まる場所がある。飲食、宿泊、水上スポーツまで楽しめる複合施設「Tinys Yokohama Hinodecho」だ。クラフトビールを片手に談笑する人や、パンをほおばる子供、目の前の川ではマリンスポーツを楽しむ人も。ここは、かつて「赤線」と呼ばれた風俗街だった。今ではその面影はない。京浜急行電鉄と一緒に、このエリアの再活性化とリブランディングを図るYADOKARI株式会社の川口直人さんに話を聞いた。

かつての風俗街を、人が集まる場所にせよ

「Tinys Yokohama Hinodecho」を運営するYADOKARIは、住まいや暮らしに関わる企画プロデュース、空き家・空き地の再活用・施設運営、まちづくり支援などをしています。2016年より2年間限定で運営したイベントスペース施設「BETTARA STAND日本橋」では、年間400本以上のイベントを開催し、2年間で約2万人が参加しました。それを見た京浜急行電鉄の方に、「横浜のあるエリアを、日常的に人が集まるような場所にしてほしい。」と、声をかけていただきました。

場所は、日ノ出町駅近くの京急電鉄の高架下。元々は風俗街で、小さな店舗が約250店も集まっていたそうです。取り締まりで、風俗店は全て撤退したものの、景観やイメージの悪さは残ったまま。人通りは少なかったのですが、YADOKARIがこれまで培ったイベントやWEBメディアでのノウハウを活かせば、この場所をまちづくりの発信地にできると思いました。新木場でタイニーハウスを作成して、トラックで運んできました。可動産のトレーラーハウスなので、車検、車庫証明をとっています。

現地で作ったカフェスペースにトレーラーハウスを合わせ、2018年4月「Tinys Yokohama Hinodecho」がオープンしました。

「この街の中に面白いものはある」発想の転換が人を集めた

オープン当初は、東京からゲストを招いた自主開催のイベントがメインでした。そのため、地元の方がせっかくカフェに来てくれても、「今日はイベントなので。」と、断ることが多く、「あそこは何をやっている店かわからない。」と、次第に客足が減っていきました。人通りが少なく、そもそも知られていないため、ホテルの宿泊客も少ない。冬にはマリンスポーツができない。オープンから7ヶ月ほど経った頃、物事が想定通りに進まなくなってきました。更に、当時のマネージャーが育児休暇に入り、社員は私一人になりました。お客さんが一人も来ない日も多く、「やばいな」と思いました。ビニールカーテンはあるものの、むき出しの線路の下。隙間という隙間から冷たい風が吹き込んできました。自作のコタツを作って寒さをしのいでいると、そのうち雪が降ってきました。外に出て、誰に見せるわけでもない写真を撮り、パソコンに向かい仕事をし、誰と話すこともなく店を出ました。正直、寂しかったです。やはり、街の活性化は単独では難しい。これまで培ってきたノウハウを活かし、「店に来てもらう」のではなく、「街全体を賑わせ、店に来てもらう」という発想に変えることにしました。この街の中に面白いものはある。それを編集して発信しよう、地域の人ともっと連携していこうと。それからは、街の中で面白い取り組みをしている団体や人などに会いに行き、連携の提案をしました。今考えると、この時、しっかり時間をかけてTinysの今後のあり方について考えることができたのが良かったのだと思います。

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