そして思い出すのは仮面ライダー!!
ロウリュサービスの一番苦手な点は、サービス前の長ったらしい口上。
あれ、どう? もちろんそんな口上ないところもあるけど、けっこうあるでしょ?
「ロウリュは○○に効果があるといわれウンヌンカンヌン…」
みたいなの。あれさ、ロウリュがまだ珍しかった頃ならば、あ〜そういうもんですか〜って聞く人もいたろうけどさ、今となってさ、ロウリュサービスも結構ポビュラーだしさ、真剣に聞いてる人なんていないんじゃないの?
『仮面ライダー』1号の時の放送で、オープニングの歌が終わると必ず、
「仮面ライダー・本郷猛は改造人間である。彼を改造したショッカーは世界制覇を企む悪の秘密結社である。仮面ライダーうんぬんかんぬん」
ってナレーションがあったけど、アレと同じだよ。アレも最初はちゃんと聞いてたけど、回を重ねると、
「もう聞き飽きたんですけど」
って気分だったもん。ゲバコンドルの頃には完全に暗記してたもん。それが証拠に、それから50年近くたった今も、こうやって覚えてて上の方に書けちゃううんだから。
それで2号ライダーになったら本郷猛の部分が一文字隼人に変わって、1号ライダーが復活したら、また“仮面ライダー・本郷猛は改造人間である…”ってやりだしやがって、さすがにその時は、
「いい加減に知っとるわ!!」
って思ったよ、子供心に。それから見なくなったよ『仮面ライダー』。
ロウリュサービス前の口上も、今となっては1号ライダーが復活した時の、あのナレーションくらいの状態だよ!
あとロウリュサービスが終わると、みんな同時にサウナ室から出るから、水風呂が大渋滞するでしょ? 水風呂の前に順番待ちしたりしてさ。あれも好きじゃない。
そんな人の流れとは関係なく、ロウリュからドババ〜なんて人が出てきた時に、一人逆行してサウナ室に入る。するとロウリュサービス後の残り熱、及び残り高湿度がとにかく気持ちよくって、それを空いてるサウナ室でゆっくり味わう。
そうだ! ロウリュサービスに関しては、前からサービス中より、その後の残り熱&高湿度が好きだったし。
あと、サービスする人が、やけに騒がしいサウナもあるでしょ? 「エッサホッサ!」みたいなの。アレも苦手だわ。そういうところは極力いかないようにしてるけど。
まぁ、こんな好みがどんどんわかってくることで、自分のなりのサウナスタイルっていうのは確立されていくんでしょうね。
もちろんロウリュサービスが大好きっていう人は全然それでいい。それが自分のスタイルだから。ただサウナは自由自由っていっても、その中に明確な人それぞれの、自分なりのこだわったスタイルがないと、なんかピントがずれるってことを今回いいたかったのである。
以上、仮面ライダーはサウナの自由の為にショッカーと戦うのだ!
文/カーツさとう
コラムニスト。グルメ、旅、エアライン、サブカル、サウナ、ネコ、釣りなど幅広いジャンルに精通しており、新聞、雑誌、ラジオなどで活躍中。独特の文体でファンも多い。