デビットカードのデメリット
便利に利用できるデビットカードも、デメリットとしていくつか注意すべきポイントがあります。
残高がないと使えない
デビットカードは、預金口座に入っている残高を超えての利用はできません。残高を超えた金額を支払おうとした場合、自動的に口座が照会され、支払いが拒否されます。
また、利用限度額を設定している場合、支払おうとしている金額が上限を超えていれば、その額が残高以下であってもエラー扱いとなります。
支払い時に残高不足でエラーが出てしまうと、何かと不便なことも多いため、口座の残高は常にチェックしておくように気をつけましょう。
特に、公共料金や携帯電話代などの口座引き落としが発生しやすい月末などは、残高が減りやすいため注意が必要です。
なお、残高不足や利用限度額超過等の決済エラーが連続した場合は、銀行側から不正利用が疑われ、カードの利用を停止される可能性があります。
還元率は低めに設定されている
デビットカードの中には、利用金額に対してポイント還元やキャッシュバックの制度が導入されているものがあります。
基本的には利用するたびに還元されるため、現金での支払いに比べればお得といえます。
しかし、クレジットカードにもポイント還元やキャッシュバックの制度が導入されていることがほとんどであり、デビットカードの方が還元率は低めです。
通常、カード利用でのポイント還元は、カードを利用することにより発生する手数料に相当する程度の金額が還元されます。
デビットカードの利用により銀行に入る手数料は、クレジットカードの手数料に比べ低いため、還元率もその分低くなるということになります。
分割やリボ、キャッシングはできない
クレジットカードは、分割払いやリボ払いなどの後払いができるほか、現金を借りられるキャッシング機能が付いている場合もあります。
しかし、デビットカードは立て替え払いができないため、分割払いやリボ払いもできず、キャッシングにより現金を前借りすることもできません。
キャッシュレス決済が可能な点はクレジットカードと同じですが、それ以外はほとんど別物という認識をもつべきでしょう。
デビットカードの使い方
実店舗とネットショップそれぞれでの、デビットカードの使い方を解説します。取扱店であるかどうかは、最初に確認しておきましょう。
実店舗での使い方
コンビニやスーパーなどでデビットカードを使う場合は、会計の際にレジでカードを提示し、「1回払いで」または「Visaで」支払う旨を伝えましょう。
このとき、「デビットカードを使う」と伝えてしまうと、ジェイデビットカードと間違われ、カード利用ができない場合があります。
一般的なカードを使う場合のように、1回払いやVisaなどのブランド名を伝えるようにすれば、スムーズに支払い作業が進みます。
サインや暗証番号を求められた場合は、記入または入力を行いましょう。最後にもらう控えやレシートを確認し、間違いがなければ完了です。
ネットショップでの使い方
ネットショップでの使い方も、一般的なクレジットカードの使い方と同じ流れです。
デビットカード専用の記入欄はなく、クレジットカードの支払い情報を入力する画面に必要事項を入力していきます。
カード番号・有効年月日・氏名・セキュリティコードを正確に入力しましょう。
セキュリティコードとは、カードが本物であることを証明する番号であり、通常はカードの裏面に記載されている3桁の数字です。
一般的なクレジットカードでは、裏面の数字から下3桁の数字を抜き出して入力するケースもあります。
ブランドが対応していない場合もあるため、Visaなどカードのブランドが合っているかどうかも確認しましょう。
一部店舗では使えないことも
高速道路の料金所や、インターネットサービスプロバイダー・ガソリンスタンドなど、即時引き落とし決済に対応していない業態の場合は、デビットカードが利用できません。
支払いの際に利用できないことが判明し、現場で慌てることのないよう、利用できるかどうかできるだけ事前に確認しておきましょう。
デビットカードが使えるかどうかは、サービスを提供する側の公式サイトか、デビットカードの発行元である銀行の公式サイトで確認できます。
デビットカードが使えないことの多いガソリンスタンドでも、カードの種類によっては使える場合があるので、自己判断せず事前に確認するのをおすすめします。
おすすめのデビットカード
数ある種類の中から、付帯価値などが魅力的な、特におすすめのデビットカードを三つ紹介します。
三菱UFJデビットカード
『三菱UFJデビットカード』は、JCB・Visaの2種類からブランドが選択可能な、三菱UFJ銀行が発行するデビットカードです。
JCBを選べば、デビットカードでは付くことが稀な国内外の旅行保険が付帯するうえ、不正利用補償もVisaの上限100万円に対し、JCBは500万円まで補償されます。
また、ラウンジや旅先のバスが無料で利用できるなど、JCBブランドなら海外旅行をお得に満喫できる特典が多いことも魅力といえるでしょう。
ポイント還元に関しては、Visaがキャッシュバック制、JCBがポイント制となっており、どちらも還元率は0.2~0.5%です。
楽天銀行デビットカードJCB
『楽天銀行デビットカードJCB』の大きな特徴は、現在発行されているデビットカードの中では最高レベルの、1%ポイント還元を実現している点が挙げられます。
さらに、ネットショッピング大手の楽天市場で利用した場合は、ポイント還元率が2%にアップします。
貯まるポイントの種類は、全て楽天スーパーポイントとなり、楽天市場内で利用できます。
また、JCBブランドが付帯しているタイプなら、年会費無料で利用可能です。
ネットショッピングで楽天をよく利用する人におすすめのカードといえるでしょう。
楽天銀行ベーシックデビットカード(Visa)
楽天にはVisaブランドの『楽天銀行ベーシックデビットカード(Visa)』もある。
貯まったポイントは楽天市場で利用できるほか、楽天ペイや楽天トラベル等の様々な楽天グループサービスで利用できる。
さらに、デビットカードの支払い自体にそのまま楽天スーパーポイントの利用が可能になっているのでVisa加盟店でポイントの利用も可能。
ジャパンネット銀行Visaデビットカード
『ジャパンネット銀行Visaデビットカード』は、不正利用補償が年間500万円と高額な点が最大の魅力といえるカードです。
また、通常のポイント還元率は0.2%ですが、会員専用サイトを経由してネットショッピングをすれば、利用額の1%がキャッシュバックされ、実質の還元率が1.2%まで上昇します。
Yahoo!ショッピングやベルメゾンネットなどの大手ネットショッピングサイトが対象となっているため、ネットショッピングを頻繁に利用する場合に活用できます。
Visaブランドであるため世界中で利用でき、海外での利用が多い人にもおすすめのカードといえるでしょう。
文/編集部