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日本車輌製造が新幹線の車両製作累計4000両を達成!0系からN700Sまで歴代車両の歴史を振り返る

2019.08.30

日本の大動脈、新幹線を支える鉄道車両メーカー「日本車輌」

2019年8月2日、日本車両製造(以下、日本車輌)では新幹線電車の製作累計4000両達成の記念式典を開催した。そう聞いて「おお、スゴイな。日車ってことは、4000両目はN700Aかな」と思うのはかなりの鉄道好きだろう。

今日、新幹線といえば本州だけでなく、九州や北海道にまでネットワークが拡大、さらに北海道新幹線や北陸新幹線の建設も続いているのはご存知の方も多いことだろう。それら新幹線の礎であり、偉大なる源流といえば、1964年に開業した東海道新幹線であり、式典でお披露目された車両も東海道・山陽新幹線を走る「N700A」だ。ちなみに、新幹線車両の製造を手がけているのは日本車両のほか、川崎重工業や日立製作所などがあり、すべてを合わせると1万2613両。その内、約3割が日本車輌製であり、累計4000両を達成したのは、現時点では同社だけだ。

日本車両の設立は1896年(明治29年)。鉄道車両の製造、販売を手がける会社として名古屋市で創業した。その後、1924年には機関車工場を設立して総合車両メーカーとして、日本の鉄道史を彩る、数々の名車両の設計・製造を手がけきた。新幹線でいえば、東北新幹線で活躍するE2系、初の300km/h営業運転を実現した500系、さらには台湾新幹線700T型なども製造している。しかし、同社にとって最も縁があるのはやはり東海道新幹線で、試験車両である試作電車1000形の製作以来、初代の新幹線電車である0系から現行型であるN700Aまで、すべての形式の開発・製造に携わっている。

「弊社は新幹線電車の製作プロセスの中で設計、製造技術の貴重な経験を積んできました。日本国内の旅客輸送において、極めて重要な位置づけにある新幹線システムの一翼を担うことができたのは望外の誇りです。4000両達成を新たなステップとして、より良い車両作りに努めていきたい」と、日本車輌の五十嵐一弘社長は語る。

たしかに、公共交通機関であり、日本の大動脈を支える新幹線車両だけに、速度などの性能だけでなく、耐久性や快適性も含め、圧倒的な品質が求められるのは想像に難くない。こうした背景を考えれば、50余年の歳月と、4000両達成というのはまさに偉業と呼ぶに値するだろう。

東海道・山陽新幹線の歴史を振り返る。

出張や旅行でお世話になることも多い東海道・山陽新幹線。日本車両が達成した4000両目のは「N700A」だが、ここに至るまで、どのような変遷を歩んできたのだろうか。改めて、東海道・山陽新幹線車両の歴史を簡単に振り返ってみよう。

0系/国鉄

国鉄が東海道新幹線、追って開業した山陽新幹線用に開発した初代新幹線電車。1964年から改良を重ねつつ1986年まで、3200両あまりが製造され、その内730両を日本車両が手がけた。営業時の最高速度は210km/hであったが、後に220km/hに引き上げられた。

長年にわたり新幹線の顔であった0系だが、性能に勝る後継車両と同時に運用することが難しくなり、1999年9月に東海道新幹線から引退。山陽新幹線でも2008年11月をもって引退した。

100系/国鉄・JR東海・JR西日本

0系の置き換えを目的に開発された第2世代の新幹線電車で、0系よりも鋭く伸びたノーズ部分や細長い前照灯など、デザインも洗練されたものとなった。1985年から製造がスタートし、1992年までに1000両あまりが製造されてた。最高速度は220km/hと0系と変らないが、サービス面では2階建て車両の導入によりグリーン個室を設けるなど、大幅な向上が図られた。

東海道・山陽区間に新型車両を使用、270km/h運転を実現した最速達列車である「のぞみ」が誕生したことで、100系は2003年に東海道新幹線から引退。山陽新幹線ではその後もこだまとして運用されたが、2012年3月に引退した。

300系/JR東海・JR西日本

「こだま」「ひかり」よりも速い新幹線である「のぞみ」の誕生に合わせて開発・製造された300系。270km/hでの走行、東京-大阪間2時間30分での運転を前提に開発されており、アルミ車体により従来の車両よりも軽量化が図れたほか、車体断面の縮小などにより空気抵抗も低減されている。試作車は1990年、量産車は1992年に登場しており、1998年までに1100両余りが製造された。ちなみに、のぞみは1992年3月に東海道区間で運転を開始、翌年には山陽区間でも運転がはじまった。また、300系から食堂車やグリーン個室がなくなったが、導入初期には社内に売店が設けられていた。

満を持して登場した300系だが、700系やN700系の増備により2007年から順次廃車となり、2012年3月には東海道、山陽の両新幹線から引退となった。

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