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スイングスピードやボールの回転数が計測できるバットやボールが続々登場!野球はテクノロジーで進化する

2019.08.17

野球を楽しくするガジェットが進化中!

上記で紹介した『スイングトレーサー』以外にも、野球をもっと楽しくするガジェットが進化中だ。

投げた球の回転軸や回転数がわかる「テクニカルピッチ」

【参照】SSK テクニカルピッチ

SSKが発売している『テクニカルピッチ』は、投球時の球種/球速・腕の振り/回転数/回転軸の傾きを計測してくれる、センサ内蔵ボールだ。大きさや重さは公認野球規則に準拠しているため、通常の硬式球と同じ感覚で投球/計測できる。

計測結果は専用アプリと連動してスマホやタブレットに表示。また投球距離は18.44m(プロ野球・社会人・高校野球など)、15.367m(ボーイズリーグ)、14.02m(リトルリーグ)と設定できるため、子供から大人まで利用可能だ。

※分析結果図

今まで「感覚的」に良いボール/悪いボールと判断していたピッチングも『テクニカルピッチ』の「分析」機能を活用すれば、複数の投球を比較し、明確な「数値」として認識できる。自身の投げるボールのデータを「数値」として可視化・把握し、回転数や球速の増加など課題を持って練習できるのだ。

※専用アプリ

【参照】App Store

Google Playストア

VR(仮想現実)で超イメージトレーニング!?

【参照】NTTデータ ニュースリリース

VR(Virtual Reality[仮想現実])を用いた練習方法が、プロフェッショナルスポーツに採用されている。

2017年より東北楽天ゴールデンイーグルスを運営する楽天野球団は、NTTデータと提携し、VRを用いたトレーニングシステムを採用。

【参照】横浜DeNAベイスターズ 選手・チームのニュース

また同じくプロ野球団の横浜DeNAベイスターズが導入したのは、すでにメジャーリーグのチームでも採用されていたVRシステム『iCube』だ。『iCube』は米・EON Sports社が開発したVR野球トレーニングシステムで、トラックマン(後述)で収集したデータや撮影データを参考に、実在する投手を仮想現実世界に再現。選手はよりリアルな球筋や球速を体験できる。

2019年8月現在。いずれも一般向けには商品化されてはいないが、近い将来VRシステムが普及し、プロ野球選手の剛速球や切れ味鋭い変化球が手軽に体感できる時代もやってくるかもしれない。

トラックマンとは?

トラックマンとは、デンマークのTRACKMAN社が開発・提供している弾道測定システムのこと。軍事目的で開発・運用されていたが、近年ゴルフや野球など、スポーツのデータ解析のためにも利用されている。NPBにおいては東北楽天ゴールデンイーグルスが導入したのをきっかけに、2019年8月現在までに多くの球団が導入しているようだ。

【番外編】スコアは“紙に記入するもの”から“アプリで入力するもの”に!『スコアラー』

【参照】スコアラー公式サイト
最後に紹介するのは、「野球の練習」を助けてくれるガジェットではなく、「野球の試合」で役に立つアプリ。野球の試合で、ほぼ必ず付けられる「スコア」をアプリ化したものが、Google Playストアから配信されている『スコアラー』だ。

【参照】Google Playストア

※2019年8月現在、App版は配信されていない。

従来のスコアブックにペンで記入するタイプのスコアづけは、記入する人によって体裁が異なったり、ボールペンで記入すると修正しにくかったり、複数人での共有が難しかった。

しかし『スコアラー』を利用すれば、スマホ(またはタブレット)が1台あれば、簡単に記入できる。試合情報やチーム情報を事前に入力し、打撃結果をタップして選択すれば、自動でスコアを記入してくれるので、誰でも見やすいスコアづけが可能だ。

入力したデータは、今までスコアブックに記入していたような形で表示される。またスコアはデータとして保存されるため、チーム内で簡単に共有できる。

加えて入力したデータは自動的に集計されるため、打撃/守備/投手/捕手成績をいちいちまとめる必要もない。

インストールは無料で、5試合分の記入が可能。買い切り1800円で、5試合以上の記入・保存(基本機能)が可能となる。

「感覚的な練習」から脱却

今までの野球の練習は、一般的に「感覚的」に練習し、「感覚的」にしか成長を実感できなかった。例えばベースランニングや遠投の距離などは、ストップウォッチやメジャーを使えば測れるだろう。しかしボールの回転数やバットのヘッドスピードまでは計測できない。ゆえに選手は「感覚」でしか、自身の成長を知る術がなかった。「感覚」が決して間違っているとはいわないが、確かな数値を知ることで、選手はより明確な目標を立てられる。選手または自身の成長のためにも、野球のグラウンドにデジタルを取り入れてみてはどうだろうか。

取材/文・髙見沢洸

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