生命保険をかけていた場合、失踪宣告で保険金はどうなる?
失踪宣告によって不在者は死亡したものとみなされるので、死亡保険金が支払われる。
ただし、保険金が支払われるためには失踪宣告がなされるまでの間、保険契約が有効に継続している必要がある。普通失踪の場合は7年間、危難失踪の場合は1年間、保険料を支払い続けなければならない。
【参考】生命保険に関するQ&A(公益財団法人 生命保険文化センター)
一度した失踪宣告の取り消しはできるの?
失踪宣告によって死亡したとみなされた不在者が実は生存していたケースや、死亡したとみなされた時とは異なる時に死亡していたことが、あとから分かるケースがある。このような場合は失踪宣告の取り消しができる。
失踪者本人や、その配偶者などの利害関係人は、失踪宣告の取り消しを家庭裁判所に請求することができる(民法第32条1項)。
失踪宣告は失踪者や残された人間の人生に大きく関わる。あまりお世話になりたい制度ではないが、もしもの時には一歩前に踏み出すためにこのような制度があることを思い出してほしい。ただし、状況によってここで紹介したことが当てはまらないケースもあるので、必ず専門家の判断のもとで処理を進めよう。
※データは2024年5月末、原稿執筆時での編集部調べ。
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※法的手続きなど、詳細は必ず弁護士、税理士など専門家に相談してください。
文/ねこリセット