メルセデスベンツに乗っている満足感にどっぷりひたれる一台
一方、18インチタイヤ、AMGスポーツコンフォートサスペンションを奢るAMGライン(25.5万円高)は、動力性能こそ標準車と同一で、エンジンを回すシーンでややザラつきを感じさせるところも同じだが、むしろ「硬いけれど上質」と表現できる乗り心地を示してくれた。段差を乗り越えた際のショック(特にリア/音・振動含む)は決して小さくなく、Cクラス以上とは乗り味が異なるものの、良路を含め、よりスムーズに感じられたりしたのである。
とはいえ、操縦安定性はメルセデスベンツならではで、カーブでの安心感、安定感は文句なし。FFであろうとBクラスであろうと、インテリアの質感、前席の掛け心地、先進安全支援装備を含め、国産同クラスからの乗り換えであれば、“メルセデスベンツに乗っている”満足感にどっぷりひたれることは間違いないと思える。
標準車の価格は384万円となっているが、このクラスゆえ、レーダーセーフティパッケージ(半額キャンペーン中)とナビゲーションパッケージは別だから、試乗車は実質約414万円となる。
文・写真/青山尚暉
モータージャーナリスト。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。自動車専門誌の編集を経て、現在、モータージャーナリスト、愛犬との快適安心なカーライフを提案するドッグライフプロデューサーのふたつの肩書を持つ。小学館PETomorrowでも「わんこと行くクルマ旅」を連載中。最新刊に「愛犬と乗るクルマ」がある。