[丸山革具店]車掌鞄
左から黒、こげ茶
新色のこげ茶は、植物のタンニンのみでなめし、天然オイルを染み込ませた希少なヌメオイル革をベルトにまで惜しげなく使った特製品。底を二重にすることでより丈夫に、カードポケットの追加でより機能的に進化した。
都会で生活する者にとっては「車掌さん」という言葉にはすでに懐古的な響きがあるだろう。だがこの古き佳き佇まいのレザーバッグは、伊予鉄道や広島電鉄、鹿児島市交通局などの車掌さんが今も実際に使用している正真正銘の車掌鞄である。
鹿児島市に初めて路面電車が走ったのは大正元年のこと。以来、100年を超える年月を経て、その鹿児島市にある老舗の工房「丸山革具店」で手作りされているのが本品だ。車掌が日々の業務で頻繁に開閉することを想定して、一枚革にリベット留めを駆使しながら、ひたすら丈夫に作られている。
写真=こげ茶
肩からたすきがけにすれば気分は車掌。レトロな雰囲気を演出するアイテムとして日常的に使える。
車掌の業務を考え抜いた構造は、まさしくプロの道具として徹底的に機能性を追求したもの。鉄道ファン垂涎の趣味の品であるだけでなく、質実剛健さは多様な用途で活躍する。
レトロな雰囲気を醸し出すアクセサリーとして、近場を散歩するときに肩にかけて出かけるのも楽しい。手回り品を収納できる容量も十分、使い込むほどに革のエイジングが進み、さらにリアルな質感となる。
実用本位の業務用鞄。その無骨な佇まいは、なぜだか男心を熱くする。
写真=黒
肩からたすき掛けにすれば、レトロな雰囲気のファッションアイテムとして日常的に使える。手回り品も十分収納できる容量。
写真=こげ茶
上部中央にある金属製のボタンを押して開閉。手回り品が十分に入り、茶にはカードポケットもつく。
写真=黒
上部中央にある金属製のボタンを押すことで開閉。片方の革製のタブを引くと簡単に開く、シンプルながら機能的な構造だ。
写真=黒
開口部が大きながま口形状で開いたまま固定できる構造。内部にはポケットが2つ付いていて機能的だ。