■連載/ゴン川野の阿佐ヶ谷レンズ研究所
ハッセルブラッドと言えば、カメラマン必須の中判カメラだった。35mmは日本製のニコンかキヤノンを使っていても6×6はスウェーデンのハッセルを使うのが常識だった。映画や雑誌などでハッセルの500CMが大々的に露出されたので、クライアントに一流カメラマンはハッセルという先入観が植え付けられ、カメラマンもそれに応えてハッセルを導入という構図があったかもしれない。それにしてもハッセルのVシリーズはフィルムバッグを交換式にすることで、素早いフィルム交換、撮影の途中でも種類の違うフィルムに交換できるという画期的な機能を搭載したシステムカメラだった。
そのVシリーズに対応したデジタルバッグが『CFV II 50C』なのだ。これを銀塩の500Cに取り付ければ中判のデジタルカメラに生まれ変わり、液晶モニターが使えるようになるのだ。さらに中判ミラーレスの新製品『X1D II 50C』も発表された。
発売時期、価格未定だが大人気のデジタルバッグ
実はこの発表会のメインの製品は『X1D II 50C』だったのだが、人気のあったのはデジタルバッグの方だった。デジタルバッグ『CFV II 50C』を使えば、往年の銀塩カメラが中判ミラーレスに生まれ変わるのだ。今までデジタルバッグは存在したが高価過ぎて手が出なかった。
『CFV II 50C』にボディパーツ『907X』を装着することで、最新XCDレンズ付きの小型軽量の中判カメラが完成するシステムが、さらにメカ好きを刺激する。シャッターボタンはボディ右下にあり、レンズシャッターを駆動させる仕組みだ。最終的にはオプションで光学ファインダーやグリップが登場してシステムカメラが完成するようだ。
銀塩中判カメラのVシリーズにデジタルバッグを付けることで中判デジタルカメラに変身する
デジタルバッグ+ボディパーツ+XCDレンズで中判デジタルカメラになる
最新レンズを使うためのボディパーツ『907X』には電子接点が付けられている
『X1D II 50C』は中判センサーと液晶モニターを搭載、側面にSDカードスロットがある
GUIなどは最新中判ミラーレスの『X1D II 50C』と同じ仕様になっている
発表会、会場では実際に着脱可能な『CVF II 50C』が展示され注目を浴びた