■連載/鳥海高太朗のTRAVEL HACKS!
JALの国内線が大きく変わることになるかもしれない。9月1日より国内線でエアバスA350型機を投入する。就航直後は羽田~福岡線を中心に投入されるが、今後国内幹線路線にも投入されることで、利用する機会も増えそうだ。6月20日に就航を前にメディア関係者に機内がお披露目された。
真新しい機体は、6月13日にフランスのトゥールーズにあるエアバス社の工場からデリバリー(空輸)され、翌日14日に羽田空港に到着した。A350型機は、最新の設計とロールスロイス社製の新開発のエンジンによって、大型の収納スペースを有しながらも、キャビン全体が開放的で、静寂かつ快適な機内空間を実現した飛行機で、将来的には国際線にも投入されることになっている。
JALのA350型機では、座席数を369席に設定し、ファーストクラスが12席、クラスJが94席、普通席が263席となっている。全体の25.5%がクラスJの設定となっており、これまでの国内線の機体では最大のクラスJの設定となった。加えて、短期間で座席数の変更ができるようになっており、繁忙期などにおいては普通席を増席するなどの仕様の変更もできるキャビンになっている。
機内に入ると、まず出迎えてくれるのはJALの象徴でもある「鶴丸」のロゴ。A350型機は、JALの今後のフラッグシップ機(JALにとっての代表的な機材)らしい演出である。ロゴを見るだけでJALに乗ることを実感させてくれる。大きな特徴としては、全クラス(ファーストクラス、クラスJ、普通席)でシートがリニューアルされ、全席にシートテレビ、PC電源、USBポートを装着する。これまでのJAL国内線では、シート電源やUSBポートが搭載されておらず、利用者からも要望が多かったなかで、今回は全クラスで電源が使えるようになることは大きい。加えて、シートテレビまで全席に搭載されることで、現在Wi-Fi機能を使って楽しむことができる国内線ビデオプログラムに加え、映画も機内コンテンツに加わり、見終わらなかった際には次回搭乗する際に続きを観ることができる機能も新たに追加する。今回のA350では、パナソニック アビオニクスコーポレーション製のシステムを搭載した。ここからは各クラス別にシートを紹介していく。
機内に入る際にJALの象徴である「鶴丸」マークがお出迎えする