こんな報連相メモはおすすめできない!
反対に、こんな報連相メモにはならないようにしたほうが良いという。
1.思いつきメモ
「とりあえず思いついたことを、ただ書き出しただけのメモは、必要なことが漏れてしまったり、つじつまが合わなかったり、信ぴょう性が担保できない状態になってしまったりなどの問題が発生します。せっかく手間をかけてメモを作ったのに、かえってわかりにくい報連相となってしまうことが多いです。しっかりフォーマットを決めて漏れなく作り、内容を再チェックすることが大切です」
2.単語だけメモ
「メモに単語だけしか書いていないと、後で見返したときに何のことだったか思い出せなかったり、前後の関係性がわからず支離滅裂な状態になってしまったりなど、残念な結果を招いてしまうことが少なくありません。長い文章は不要ですが、単語だけでなく、短い文にすることがポイントです」
「報連相シート」で漏れなく報連相しよう
大谷さんは、漏れなく報連相するために穴埋め形式の報連相シートを勧める。フォーマットの例は次の通り。
●報連相内容整理シート(報告、連絡用)
●相談内容整理シート
「これを使って内容を整理すれば、『ピッタリ、もれなく、わかりやすい』報連相を行うことができます」
報連相メモを作るのに迷ったら、ぜひ活用してみよう。
【取材協力】
大谷 更生(おおたに こうせい)さん
大谷更生総合研究所合同会社 代表社員。問題整理の専門家。
明治大学商学部卒業後、KDDIで18年間システムエンジニアとして勤めた後に独立。システムエンジニア時代は総勢数百名の大規模システム開発プロジェクトの全体調整やシステム設計を担当。日々発生する課題や障害を対処しつつ、決められた予算・要員を最大限に活用して納期通りプロジェクトをリリースした経験を、再現性あるノウハウとして体系化。現在は問題整理の専門家として、問題整理手法や報連相、仕事のダンドリなどビジネススキルに関する講師やコンサルティングを行っている。
著書に「情報整理術(秀和システム)」「3年後のあなたが後悔しないために今すぐやるべきこと(明日香出版社)」がある。講師登壇37都道府県476箇所(2019年5月時点)
https://otani-kosei.com/
取材・文/石原亜香利