体温計は、大きく2種類に分けられる。1つは脇や口に挟んで、数分かけて実際の体温を測る「実測式」。もう1つはおでこや耳に当てて、数分後の体温を予測する「予測式」だ。予測式は実測式と異なり、数秒で体温を測定できる。
本記事においては、わかりやすく実測式を「脇式」「口式」として分けて、それぞれの説明をするのでご理解いただきたい。
体温計で測るたびに体温が違うのはなぜ?
測るたびに体温が違ってみえることはないだろうか? もしかしたら測り方がバラバラなのかもしれない。
【参考】なぜ、おでこで体温が測定できるのか?手軽に使える体温計のおすすめ3選
【参考】タニタが「見やすさ」と「使いやすさ」を重視した電子体温計を発売
体温計の測り方:時間
使用方法に明記してある時間を守れていない場合、測定結果が異なる恐れがあるので注意が必要だ。
体温計の測り方:右左は関係ある?
体温計を使う脇は、右でも左でもどちらでも良いとされている。ただ、どちらかの脇に統一しておかないと、測るたびに違う結果になりやすいので注意しよう。
体温計の測り方:水銀式
水銀式体温計は製品の測定時間の指示にもよるが、5分をめどに、しっかり脇に挟むとよいだろう。
体温計の測り方:子供の場合
赤ちゃんや子供は、じっとしていないことが多く、正しく測定できないことが多々ある。子供の体温を測る場合は動かないようしっかりと親が支えて測ってあげよう。
また、泣いた後の赤ちゃんや子供の体温は高くなる傾向があるので留意しておきたい。
体温計の測り方:厚着は注意
厚着をしていると体温が高くなる傾向が見られる。熱はなさそうなのに、測定結果が高めだった時は、体調次第だが厚着をしていない状態で測り直すと、安定することが多い。
体温計の測り方:布団の中でも平気?
体調を崩している場合、布団に入って寝ていることが多いだろう。布団の中で測ると体温がこもって、測定結果が高めに出ることもある。
時間ごとに違う? 平熱の測り方
体調が悪い時に発熱かどうか判断するため、日頃から平熱を測る人も多いと思うが、体温は時間で変わることもあるようだ。個人差もあるが平熱が最も低いのは午前4時とされる。午後~夕方にかけて高くなる傾向もある。
平熱をきちんと知りたいなら、起きてすぐ/午前/午後/夜の計4回測ると、平均値がとれるだろう。また、食後は体温が上がるため測定はなるべく避けたい。
また、食後やお風呂、運動の後は体温が上がりやすいので、30分以上たってから検温した方が精度は高い。
体温計によって体温が違うのはなぜ?
脇、口、耳、おでこ……体温計の種類が増えた昨今、測る部位によって体温が違う経験をしたことはないだろうか。原因としては「正しい測り方ができていない」ことが大きい。
【参考】オムロン公式ページ「正しい使い方(正しい体温の測り方)」
脇で挟む体温計の測り方
脇に挟むならどこでも良いわけではない。体温計を下から押し上げるように挟み、脇をしっかりしめて密着させよう。真横から挟んだり、脇に対して上から挟んだりすると、中心部にうまく当たらないので注意しよう。
また、汗をかいていると、正しく検温できない場合があるので汗は拭いておこう。
下着など衣類に当たると熱の伝導率が異なってしまうことも多いので注意が必要だ。
脇式と口式の体温計では測り方が違う?
体温を口で測る方法があるが、脇式の体温計を口に入れて測っている人はいないだろうか。まったく測れないわけではないが、部位が異なると正常な数値が出ないこともある。口で測りたい場合は口式の体温計を利用しよう。
口式体温計の測り方
感熱部を舌の裏側の付け根部分に当て、舌でしっかり密着させて口を閉じ、体温計を手で支えてズレないようにしよう。
「耳」で測る体温計とは? 脇式体温計との測り方の違い
脇式や口式は脇に挟んだり口にくわえたりして、数分待つことも多いが、耳式体温計であれば短時間で測れるタイプが多い。
耳式は、耳から出ている赤外線をセンサーが感知して体温を測るもの。この量を測って体温に置き換える仕組みだ。
当然だが、耳の中が汚れていると正確な測定の妨げになる。耳垢などはきれいに取り除いておきたい。
【参考】IT-162 体温計
【参考】シチズン時計が体温、物体表面温度、室温が測定できる赤外線体温計を発売
文/ねこリセット