学生から社会人になって2ヶ月が経過しました。やっと会社の環境や仕事にも慣れてきたころではないでしょうか。仕事をしている以上、相手から認められる、褒められる、感謝されると嬉しいものです。入社間もない新入社員でもできる、仕事がデキる人がしている10の秘訣をまとめてきました。
1.社会人には『お客様』は2人いることを理解すること
社会人にはお客様は2人います。ひとりは自社の商品やサービスを購入してくている人です。これはご存知の通りです。そして、もうひとりは、自分を評価してくれる人です。給料や出世に影響する人事評価。自分のその評価をしてくれる人がもうひとりのお客様なのです。距離が近いこともあって、二人目のお客様の存在が忘れがちになります。デキる人になるためには、常にこの二人のお客様の満足度を高める努力をし続けることです。
2.第一印象では誰にも負けないこと
人の印象は最初の5秒で決まることをデキる人は知っています。ですから、見た目や返事、挨拶、笑顔などの第一印象には徹底して気をつけています。おしゃれである必要はありません。なぜなら、おしゃれは自己主張であり『自分思考』の現れでもあるからです。でも、『相手思考』である身だしなみは整える必要があります。相手に不快感を与えない、敵を作らない身だしなみを整える相手思考こそが、第一印象をよくするのです。
3.メモ魔になること
アタリマエのように聞こえますが、メモ力(りょく)が仕事の成果を分けると言われるほど、メモ力の差が仕事の差になります。頭の記憶装置は年々衰えていきます。飲み会の次の日などは、明らかにパフォーマンスが悪くなります。デキる人は、頭は記憶では使わずに、回転させることに使っています。そのためにメモはアウトソーシングします。メモ帳、手帳、写メモ、Evernote、オムニフォーカスなど、道具はなんでも構いません。メモ魔と言われるほどに徹底してあらゆることを記憶ではなく記録に残すことです。
4.第六感(ひらめき)を大切にすること
デキる人は、『今、もしくは、未来に必要なことしかひらめかない』という原理原則を知っています。ですから、突然、どこか遠い国の大統領選挙が気になったりすることはありません。あなたに今、または、未来に必要なことだけがひらめくので、それを確実にメモに残して実行することで、未然にミスを防ぎ、そして、未来のチャンスを手元にたぐり寄せることができます。これを知っているからこそ、デキる人は、自分の第六感でもある感性をとても大切にしています。
5.真似の達人になること
「令和」の時代にもなった今、この情報が溢れている中で、誰もやったことがないことを発明する機会は昔よりも確実に減っています。新しいものが生まれるとしたら、今あるなにかとなにかが組み合わされて誕生しています。ということは、先人(先輩・上司)たちが仕事でこれまでに上手くいったことを徹底して真似ることで、仕事で成功する確率は格段にアップします。でも、我流を入れずに素直に真似ることはなかなか難しいことです。だからこそ、仕事がデキる人は真似の達人になることを徹底しているのです。
6.あらゆるものを徹底して整えること
『仕事上手は整頓上手』です。整頓とは、次に何をやるかが考えなくても整っている状態です。この整頓を徹底して整えることで仕事がデキる人に一歩近づきます。朝の時間は誰でも整頓されています。朝起きてベッドの上で『歯を磨こうか、朝食を食べようか、どちらにしようか』と考える人はまずいません。短時間で身支度を整えるために、朝の時間は整頓されているのです。同じように、無駄なことを考えずに次の行動ができるように整えることは、とても大切なデキる人がしている基本動作です。
7.打率よりも打席数にこだわること
仕事がデキる人は気づいてます。打率(仕事の質)は短期間では急には変わりません。打率が変わらないのであれば、打席数を増やすことで出塁する回数は確実に増えます。だから、仕事の着手のスピードを早くし、他の人の3倍の速さで報告・連絡・相談をします。このように打席数を増やし続けた結果、いつの間にか打率も高まります。そして、打率が高まった今も、打席数を増やし続けます。仕事がデキる人がしていることは、このサイクルをずっと継続しているだけです。
8.頭よりも手足を動かすこと
社歴が短く、経験が少ない社会人は頭で考えてはいけません。頭で考えてわかることは、過去に経験したことがある既知のことだけです。経験したことがない未知のことは、いくら考えても答えが出ることはありません。ですから、そんな時は、足を使って経験がある人に聞きに行き、手を使ってスマホで経験がある人に聞けばいいのです。頭を使うより、手足を使う。若い時だからこそ許される特権のひとつです。これをフル活用して、自分の既知の領域を広げていくことです。
9.些細な凡事を大切にすること
先輩や上司は知っています。仕事がデキる人はスーパーマンではありません。空を飛べたり、なにか特別なことをしているわけではないのです。やっていることはとてもシンプルで、誰にでもできる凡事を誰にもできないくらい徹底して実践しているだけなのです。仕事がデキる人は、地味な凡事が派手な結果を生むことを知っているのです。凡事一流か凡事三流か。その微差が大差を生むのです。
10.夢を持つこと
仕事をすれば良いことも、嫌なことも起こります。だから、心身ともに疲れる時があります。カラダの疲れは、栄養をとって良質な睡眠をしっかり取ることで翌日には取れます。でも、ココロの疲れはそれでは取れません。ココロの疲れを取るためには、夢を持つことです。夢があることで、ココロは疲れ知らずになることもできます。小さな夢、大きな夢、なんでも大丈夫です。あなたのココロの疲れをいつでも癒してくれる夢を持つ大切さを、仕事がデキる人は理解しています。
文/金村秀一
ウィルウェイグループ 代表取締役社長。成功し続ける社長のための経営塾『100年塾』塾長。1973年東京生まれ。東京国際大学卒。1995年弱冠21歳の時に創業。企業のWEB制作や顧客管理、マーケティングサポート、飲食業界、人材派遣業界など会社の成長ステージに合わせて事業を展開し、労働生産性は中小企業の3倍と高い生産性を実現。これまで四半世紀の経営経験から得たノウハウと、右肩上がりの高収益企業を創造する経営計画書による経営の仕組みを、社員30人未満の小さな会社の社長を対象とした経営塾『100年塾』で2012年から主宰。著書は累計3万部を超える。最新刊「右肩上がりの会社が必ずやっている現場ルール」(自由国民社)発売中。