海外旅行に申し込むと、必ずといっていいほど勧められる海外旅行保険。「本当に必要なの?」と疑問に思う方もいるでしょう。
この記事では、海外旅行保険に加入するメリットや、クレジットカード付帯保険のチェックポイント、選び方のコツなどを紹介します。
海外旅行保険は本当に必要か? 加入率と回避できるリスク
海外旅行では、「万が一」の時のために入念な備えが必要です。海外ではいつ、何が起こるかわかりません。盗難に遭った、持ち物が壊れた、飛行機が欠航した……中には、世界トップレベルの安全性を誇る日本では信じられないような出来事も多々あります。
治安が良い国でも、自然災害や病気になってしまうことがあり得ます。
特に注意しておきたいのが、病気やケガ。海外での治療費は日本に比べると高額な傾向にあるので、生命の危険に晒されるようなケガでなくとも、手痛い出費になってしまう可能性が大いにあります。
海外旅行保険の加入率の目安
保険ショップの「保険クリニック」は、海外旅行先でのトラブル等について20歳~60歳1万人にアンケート調査を実施しました。
保険クリニック調べによると、海外旅行保険の加入者は海外旅行経験者の72.4%。なお、旅行中トラブルに遭遇した人は14.8%。海外旅行経験者の7人に1人はトラブルに遭遇していることになります。
【参考】保険クリニック
保険に入っておけば良かった……海外旅行で起こり得るトラブル
海外旅行でよくあるトラブルは以下の通り。
■病気やケガ
■携行品損害
■賠償責任
■飛行機の遅延・欠航などの旅行事故
病気・ケガ
先ほど触れたように「病気・ケガ」は出費がかさみやすい項目。
海外の治療費は日本に比べると高額な傾向にある上に、様々な用途でお金がかかります。例えば救急車は、有料である国や地域が多数。また、入院した時に家族が現地にかけつける場合、その渡航費がかかります。
治療費は日本の民間医療保険で賄える場合もありますが、会社/プランによるので油断は禁物。対応の有無や限度額を確認しましょう。
携行品損害
「カメラを落として壊してしまった」「荷物を盗まれた」「粗末に扱われてスーツケースが壊れた」など、手荷物の破損や盗難による損害に遭った時、海外旅行保険に
加入しておくと補償してくれることが多いです(プランによって異なります)。
空港や宿泊施設で荷物を雑に扱われるトラブルは起こりがちなので、ぜひ保険で賄っておきたいところです。
賠償責任
「ホテルの備品を誤って壊してしまった」「レンタルしたWi-Fiの小型ルーターを紛失してしまった」など、賠償責任が生じた時のためにも、保険に加入しておくと安心です。
飛行機の遅延・欠航などの旅行事故
海外旅行のプランによく記載されている「旅行事故緊急費用補償」とは、飛行機の遅延や欠航などのトラブルで生じたお金を補償してくれるというもの。
「台風で飛行機が欠航になり、急遽延泊することになった」「航空会社に預けた手荷物が届かず、身の回りの物を購入しなければいけなくなった」といったハプニングに対応してくれます。
クレジットカードがあれば海外旅行保険は必要ない?
クレジットカードの中には、海外旅行保険が付帯されているものが数多くあります。ただし、全てのカードに付帯している訳ではないので注意。付帯されていたとしても、保険が有効になるために条件があったり、補償額が十分でない場合もあります。お手持ちのカードのサービス内容をよく確認しましょう。
【関連記事】クレジットカードに付帯する旅行保険と損保会社の海外旅行保険はどっちが得なのか?
クレジットカードの海外旅行保険の確認ポイント! 備えておきたい必要項目とは?
クレジットカードに付帯する海外旅行保険には、以下のパターンがあります。
■自動付帯…クレジットカードの契約と同時に保険も付帯される
■利用付帯…対象のカードで旅行代金が支払われた時に、初めて保険が付帯される
利用付帯の場合、いざという時に補償してもらえなかったというハプニングも起こりがち。あらかじめチェックしておきましょう。
さらに、「補償内容」「限度額」も要チェックです。中には、「死亡・後遺障害」だけに対応していて、肝心の「傷害・疾病」には対応していないことも。限度額が非常に低い場合もあります。
後述する「メディカルキャッシュレスサービス」に対応しているかどうかも確認しておきたいところです。
長期滞在の方は、保険が有効な「日数」も確認しましょう。
必要なものだけ海外旅行保険で! クレジットカードと組み合わせるのもおすすめ
クレジットカードだけでも補償が十分であれば、保険に申し込まないという選択もアリです。少しでも不安があるようなら、海外旅行保険に加入しておいたほうが安心でしょう。
ある程度はクレジットカードでカバーできるけれど、一部の補償が心もとないという場合は、必要な項目だけ海外旅行保険で補うという方法がおすすめです。一部分だけ加入できる海外旅行保険のプランも、数多くあります。
人気のクレカ「楽天カード」の海外旅行保険は便利?
年会費が無料で、クレジットカードの中でも人気が高い「楽天カード」。海外旅行傷害保険が付帯している点も人気の理由のひとつです。
ただし、楽天カードは「利用付帯」型なので注意。
保険を有効化させるには、「日本を出国する前に代金を楽天カードで支払っておく」という条件があります。ここでいう代金とは、「自宅から出発空港までの交通費」または「海外旅行代金」。自宅から空港までのバス代やタクシー代を支払うだけで有効になります。
詳しくは楽天カードの公式サイトに明記されているので、そちらを確認しましょう。
海外旅行保険の選び方
海外旅行保険を選ぶ時、考慮したいポイントは以下の通り。
■有効期限
■保険に加入する人数(個人/家族など)
■自分にとって必要な補償内容か
■免責事項
■サポート体制
「有効期限」や「加入人数」によっては、加入できるプランが異なる場合もあるので、必ず確認しましょう。
補償内容に関しては後述しますが、「サポート体制」も大切なポイントです。例えば24時間日本語で対応してくれるサポートデスクがあれば、困った時も安心。
また、「メディカルキャッシュレスサービス」もおすすめのサービスです。こちらは、保険会社が提携する医療機関を利用すれば、保険会社が費用を負担してくれるというもの。その場で自己負担することなく治療を受けられます。
海外旅行保険の補償内容と必要額は、その国に合ったものを選ぼう
「補償内容」を確認する前に、まず旅行先の治安や医療体制をチェックすると良いでしょう。
旅行先が盗難の多い国なら携行品損害が充実しているプランを、治療費が高い国なら傷害・疾病治療の限度額が高いプランを探すなど、その国に合った補償内容の保険に加入するとベストです。
また、特定のスポーツを行う場合は保険が適用されないこともあります。「免責事項」も忘れずにチェックしましょう。
ハワイは?台湾は?韓国は? 海外旅行保険の補償必要額の目安
補償の限度額は多いに越したことはありませんが、旅行先の医療費の目安を知っておくと、保険のプランを選びやすくなるでしょう。
「価格.com 保険」では、各国・各地域の医療費の目安を紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。
海外旅行保険の加入や保険金請求の必要書類は?
海外旅行保険に加入するには、「インターネット」「旅行代理店を通じて」「保険代理店を通じて」「空港」といった方法があります。
方法ごとに異なりますが、パスポート/運転免許証等の本人確認書類は必要となることが多いです。代理店での加入であれば、印鑑が必要な場合もあります。
なお海外旅行保険は、自宅を出発した時点から有効となる場合がほとんどです。出発当日に空港でバタバタしながら申し込むよりも、事前に保険に加入しておいたほうがお得でしょう。
保険金を請求する時は、保険金請求書に加え、治療費の領収書、医療機関の診断書、パスポートのコピー等の必要書類が求められます。会社/プランごとに必要書類は異なりますので、出発前に確認しておくと、請求時に困らずに済みます。
安心を手にして、海外旅行を存分に楽しもう!
海外旅行保険に加入する一番のメリットは、「安心を手にできること」でしょう。
保険に加入するにしても、クレジットカード付帯の保険を利用するにしても、万が一の場合に備えておくことで、存分に旅行を楽しむことができるはず。
この記事を参考に、ぜひ海外旅行保険について検討してみてください。
文/bommiy
※データは2019年6月上旬時点での編集部調べ。
※情報は万全を期していますが、その内容の完全性・正確性を保証するものではありません。
※ご利用はあくまで自己責任にてお願いします。