歯周ポケットの奥に、歯周病菌が入り込むことで「ザリガニ臭」や「ドブ臭」の原因に?
自覚している口の中の悩み1位は「歯間にものが挟まる」で53%。次いで「歯の着色」「口臭」。「歯の間 に磨き残した歯垢(プラーク)の中の細菌数は、『糞便』と同じ程度(1g中1~2.5×10の11乗)、更に細菌密度は 『糞便』以上です」と桐村先生は話す。
さらに、食後8時間程度で形成された歯垢(プラーク)は、2週間ほどで歯石へと変わってしまう。歯石は歯科医で除去するほかないそう。歯と歯の間にものが挟まっても、取りづらいか らと言ってそのままにしておくと、大変なことになる可能性も。
そして磨き残しと口臭の関係についても、桐村先生によると「磨き残しによって口の中に蓄積した歯垢は、いわば、細菌の塊。特に、歯垢を放置する事で歯と歯ぐきの間の歯周ポケットに深い谷間ができ、その奥深くに歯周病菌が入り込むと、『ザリガニ臭』や『ドブ臭』とも称される悪臭の原因に。
ザリガニの水槽やドブが臭うのは、水の中の栄養成分を酸素が嫌いな嫌気性菌と言われる菌が腐敗されるから。歯周病菌も嫌気性菌の一種で、酸素の少ない歯周ポケットの奥深くで、食べ物などのタンパク質を腐敗させることで悪臭を発生させます」とのことだ。
口臭の予防には、必要に応じたオーラルケア用品を使用し、歯周ポケットのケアまですることが大切と言える。