73席!国内航空会社では最大座席数のプレミアムエコノミー
そして、ビジネスクラスは予算オーバーだけど、ハワイへ行くのに狭いエコノミークラスで移動したくないという人におすすめなのがプレミアムエコノミーだ。2階席の後方に73席という国内航空会社では最大座席数のプレミアムエコノミーを設定した。座席配列は2-3-2となっており、2名利用であれば迷わず窓側席を指定するのがいいだろう。誰にも邪魔されずに機内で過ごすことができる。親子3人であれば中央の3席掛けを座席指定するという選択肢も出てくるだろう。
プレミアムエコノミーは2階席後方に73席設置される。座席配列は2-3-2。
約97センチのシートピッチが確保されており、足下がエコノミークラスとは格段に広く、横幅も広かった。実際に座ってみても窮屈さを感じることがなく、座席数も増えたことや天井の高さもあるからキャビン全体に開放感があり、ワンランク上のプレミアムエコノミーという印象だ。シートテレビも15.8インチ(最前列のみ11.6インチ)のタッチパネル式パーソナルモニターが搭載されている。大型のテーブルやシート電源も完備し、機内Wi-Fiも使えるので、特に昼間のフライトになる帰国便において、ノートパソコンで仕事をしないといけない時でも集中して仕事をすることもできだろう。
窓側席は窓の下にある収納スペースも使える。かつてのジャンボ機の2階席にも設置されていた。リクライニングの深さもあるので快適。
また、従来のANAのプレミアムエコノミーでは、基本的に機内食はエコノミークラスと同じ食事が提供され、ドリンクやスナックメニューなど一部がグレードアップされているだけだが、ハワイ線ではANA国際線では初めてとなるプレミアムエコノミー専用の機内食が提供され、洋食・和食から選ぶことができるようになった。更には成田空港・ホノルル空港(ダニエル・K・イノウエ国際空港)では「ANA LOUNGE」にも入室できるので、早めに空港に到着して利用したいところだ。
プレミアムエコノミー専用の機内食が搭乗。和食・洋食から選べる(写真は成田発ホノルル行き)。
プレミアムエコノミー利用者も「ANA LOUNGE」が利用できる(写真はホノルル空港)。
これだけのシートやサービスが受けられるプレミアムエコノミーの最安値運賃は往復11万円(空港税や燃油サーチャージなどの諸経費は含まず)となっている。5月14日現在、空港税や燃油サーチャージなどの諸経費を含めても12万8880円で往復プレミアムエコノミーに乗れてしまう。空席に応じて運賃は上下することになるが、エコノミークラスとの差額も少ないので思い切ってプレミアムエコノミー航空券を購入するという選択肢もありだろう。
最安値の「プレミアムエコノミー」往復12万円からの設定となっている。
また、ANAマイレージクラブのマイルを使って特典航空券でビジネスクラス、プレミアムエコノミーを利用する方法もある。レギュラーシーズンでは、ビジネスクラスが往復6万5000マイル、プレミアムエコノミーが往復5万8000マイルとなっているが、オフシーズン期間(ローシーズン)はビジネスクラスが往復6万マイル、プレミアムエコノミーが往復5万3000マイルとなる。往路と復路で異なるクラスでの利用も可能であり、その場合は往復で6万1500マイル(レギュラーシーズンの場合)となる。
取材・文/鳥海高太朗
航空・旅行アナリスト、帝京大学航空宇宙工学科非常勤講師、ANA「What’s up? ANA」社外編集者