放たれる悦楽のロウリュ
さぁ四の五の書きません。見ていただきましょう、これがフィンランド大使館の大使用サウナのサウナ室でございます!!
ベンチの座面はストーブよりも上に作るというフィンランドサウナの基本が忠実に再現された設計。
いや〜気持ち良さそうですな〜……と“良さそう”とかいたのは、オレはこのサウナには入ってないからだ! なぜかというと、オレが今回体験させてもらったのが、もう一つのサウナ“職員用サウナ”なのだ。
こちらのサウナは、今後『Saunailta』などに使用されることもない、本当にフィンランド大使館職員の福利厚生的に使われているサウナ。なので、入れるのは非常にレアな体験でもある。ってことで写真をドゾオオオオオ!!
大使のお客様用サウナに比べて一回り小さい職員用サウナ。しかし、サウナ室は小さい方が、ロウリュがグッと体に効くのはサウナ好きならば周知の事実だ!! 週に一回、男女交代で職員が利用している。
ちなみにこのサウナ室には温度計も砂時計もない。そこらは体にサウナが染みついたフィンランドの皆さんならではの本場スタイル。
そして当然のようにロウリュさせていただきました。
「ジュンジュワアアアァァァ」
というサウナサウンドを響かせ、瞬時に降り注ぐロウリュ。あの、前にもこの連載で書いたことあるけれど、サウナストーブに水をかける行為も“ロウリュ”と呼ぶけど、そこから派生して対流し、体に降り注ぐ蒸気というか熱のこと自体もまた“ロウリュ”と呼ぶからね。で、その降り注ぐ蒸気が、いや〜さすがに激しく、それでいて優しく、そしてなんといっても気持ちいい!!
そのロウリュの具合を写真に撮りたくて、普通のカメラ以外に防水カメラも持っていったんで、そのロウリュの充満したサウナ室の写真も見ていただきたい!
こりゃあフィンランドから日本に業務でやって来られた大使館職員の方も満足のはずですよ。すくなくてもオレは大満足というか超充足!! 入滅するかと思いましたよ。
サウナから出ると、ミートボールやフィンランドのソーセージのマッカラなどの食事が大使館のホールに用意されていた。そしてその片隅に……あの『saunner』が置かれていた!
いや〜この本がキッカケで、このサウナに入りたい想いが募り、そしていざ入ったらば、そこにこの本がある……なんなんた、このよくできた話!! 人間、想えばいつか通じるってことだなァ。
だからこの記事を読んで「フィンランド大使館のサウナに入りたい」と思った人は、そう思え! 想い続けろ!! さすればきっとその想いは叶うはずなのだ。そういう夢の対象として想い続ける価値がある、夢のサウナがこのフィンランド大使館のサウナなのだ!!
文/カーツさとう
コラムニスト。グルメ、旅、エアライン、サブカル、サウナ、ネコ、釣りなど幅広いジャンルに精通しており、新聞、雑誌、ラジオなどで活躍中。独特の文体でファンも多い。