タイプ別の連休中に行うとよい行動
そこで緒方さんに、それぞれのタイプのおすすめのゴールデンウィークのような大型連休中の過ごし方を教えてもらった。
1.休み中、頭でぐるぐる考えすぎて疲れ切ってしまうタイプ
「こういう方はゴールデンウィーク中は、なるべく夜型にしないことが大切です。夜型にしてしまうと、連休明けに元に戻りづらくなります。朝、きちんと起きて朝ご飯を食べる生活を心がけましょう。
またぐるぐると考えこまないようにすることもポイントです。仕事のことは忘れて、仕事のメールなども見ないこと。なるべく身体動かす、スポーツやウォーキング、山登りやハイキングなどがおすすめです。
自然と接することも、癒されるのでいいですね。家族や友人と話をするのもいいでしょう」
2.休日に身体の緊張が解けて戻すのに時間がかかってしまうタイプ
「このタイプの方は、休みに入ったら、まずは十分に眠って、しっかりと疲れを取りましょう。また体調が悪い場合は、医者に行ってしっかりと治すことも大切です」
3.仕事に強いストレスがあり身体に症状が出てしまうタイプ
「何らかの症状が出る方は、悩みを抱えているので、家族や親しい人か、カウンセラーなどに悩みや愚痴を聞いてもらうのがおすすめです。
症状が強くて会社に行けない場合は病院を受診しましょう」
一般的な過ごし方アドバイス
また緒方さんは、一般的なビジネスパーソンにも、連休明けに不調に陥らないために気をつけたほうがいいことがあるという。
「ゴールデンウィーク中に予定をパンパンに詰める方がいますが、これも休み明けには疲れてしまうので、スケジュールを入れるのはほどほどにしましょう。
また海外旅行に行く方もいると思いますが、時差のあるところへ行くと、連休明けもなかなか時差ボケが取れないこともあります。その場合は、仕事をセーブして、夜のスケジュールを入れないなどして体調戻していくのをおすすめします」
連休が明けたとき、また元気に仕事がスタートできるように、今回のアドバイスをヒントにして、連休を過ごそう。
【取材協力】
緒方 俊雄さん
早稲田大学理工学研究科修士課程修了。1988年、ソニー株式会社に入社し、研究開発、企画、マーケティング、カウンセリングなどの業務に従事。
その後、EAP(従業員支援プログラム)機関所属のカウンセラーを経て、現在、SOTカウンセリング研究所所長。2009年8月、うつ病者の復職支援の研究で、日本産業カウンセリング学会より学術賞を受賞。臨床心理士、産業カウンセラー、(社)日本メンタルヘルス講師認定協会理事。心理カウンセリングに取り組みながら、メンタルヘルス関連の講演、研修、執筆などでも活躍。
http://sot-lab.jp/
取材・文/石原亜香利