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プロ機出身のパワフルな低域と繊細な高域を両立したMYTEKのDACプリアンプ「Manhattan DACII」の実力検証

2019.04.21

Impression

●プロ用機器と民生機の良さを合わせ持つ音

MYTEKの本拠地はアメリカNYで、創立者のミーハウ・ユーレビッチ氏はポーランド出身のエンジニアである。彼が最初に作ったのはスタジオ用のA/Dコンバーターであり、レコーディング用やマスタリング用のDACを設計開発している。その後、製造拠点をポーランドのワルシャワに開設、民生用の『Stereo192-DSD DAC』が注目されて、その後、BrooklynやManhattanが製品化された。

『Manhattan DACII』は19インチのラックマウントサイズを思わせるスリムな筐体を採用。リアパネルには入出力端子がズラリと並ぶ。ここまではプロ機の伝統を引き継ぐが、フロントパネルは肉厚なアルミ合金でシンプルなインターフェイス、大型ディスプレイに凝ったデザインとハイエンド機器の風格を漂わせる。そして、リモコン対応というのも民生機器らしい。しかし、PCにUSB接続すれば専用アプリによって、入力切替、音量調整、MQAデコードのON/OFFまであらゆる機器の操作がおこなえ、PCへのデジタル信号の取り込みにも対応する。これはプロ機っぽい。

では、音はどうなのだろうか? 私がイメージするESSのDACの音は、情報量が多く、緻密な音によって3次元的な空間が表現される感じだ。音場感を重視して帯域のバランスはフラットで、低域まで揃ったスピード感、タイトで解像度の高い低音。それが『Manhattan DACII』を聞くとそれがくつがえされる。まず、中低域に厚みがある。帯域はピラミッドバランスに感じられる。繊細と言うよりは押しの強い音だ。それが高域になるといつものESSのイメージに近い、見晴らしのいい繊細な音が再現される。

井筒香奈江「Laidback2018/サクセス」(192kHz/24bit)では、冒頭のピアノとコンガが力強く芯のある音で描かれる。そしてボーカルは音像が小さくシャープに定位する。S/N感がよく無音から、繰り出される鮮明な音に圧倒される。ヴィンテージのFender Jazz Bassの低音がゆるみすぎず、タイトすぎず、管球式ギターアンプのような厚みのある音は本機にしか出せない。

骨格のしっかりした中低域はプロ機ゆずり、全体の情報量やスピード感、高域の繊細さは民生機を意識した音作りなのだろうか。いいとこ取りを狙うと、二兎を追う者は一兎をも得ずという可能性もあるが、本機は確かに「ES9038PRO」の新しい可能性を見せてくれた。また、本機で再生するMQAの音も圧倒的にいい。情報量が増えるだけでなく、高域のヌケが良く音楽全体の見晴らしが良くなり、視界がサーッと開けるようだ。ヘッドホンアンプの音も良く、こちらはさらに歯切れのいい音を聞かせくれる。

オプションのネットワークカードによるLAN接続、Roon Ready対応とDACプリからネットワークオーディオプレーヤーへの拡張性を持った『Manhattan DACII』は2019年、大注目のDACなのだ。

専用アプリによって機器の設定から操作、ファームウエアのアップデートがおこなえる。

PHONOアナログプリアンプカードを装着するとMCとMMのフォノイコライザー切替がアプリにも追加される。

MacのAudirvana Plus 3にて本機に接続。これでMQAのフルデコード再生ができる。

写真・文/ゴン川野

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