もちろん、3列目のシートも快適だ。実際に座ってみても、ヒザの前や頭上空間にかなりの余裕があり、長時間の移動でも不満が出ることはないだろう。
ラゲッジスペースは、3列目のシートを折り畳んで跳ね上げれば、かなりの広さを確保できる。これなら、家族4人で本格的なキャンプ道具一式を積載するという使い方でも余裕だ。
フルモデルチェンジのような走りの進化
さて、今回のマイナーチェンジでは、フロントデザインの激変ぶりばかりが話題になっているが、実は、走りのほうにもかなりの進化を感じることができた。
その搭載される排気量2.2L・直列4気筒の直噴ディーゼルエンジンは、型式こそ従来の4N14型と変わりないのだが、尿素SCRシステムを三菱車として初採用し、世界標準のWLTC排出ガス規制に対応。
さらには、最大出力145psのエンジンは、フリクションの大幅低減や燃焼室の変更、次世代燃料インジェクターの搭載などの改良によって、最大トルクを従来型よりも20Nm向上させた380Nmを発生。
また、トランスミッションも従来型の6速ATに替えて新開発の8速ATを採用したことにより、低速から高速側までギア比がワイドになった上、クロスレシオ化された。
今回は、オンロードのみの試乗となってしまったが、富士山の5合目付近までの山道を走らせてみて、その進化度合いに驚かされた。あの大きな車体で、高低差のある登り坂も、実に力強く加速していくのだ。しかも、8速ATのおかげもあり、とてもスムーズで上質な走り。
また、ボディ剛性も高く走行安定性も向上していて、新採用の電動パワステによるハンドリングも軽快で気持ちいい。さらに、三菱のお家芸ともいえる4WDシステムで、荒れた路面やカーブなどでも不安を感じることはない。