三菱の新型「デリカD:5」の劇的な進化に感心
「デリカD:5、お前もか!」、2月15日にマイナーチェンジを果たした姿を、三菱自動車のリリース写真で見たときの私の第一印象だ。そのフロントマスクは、トヨタのアルファードやヴェルファイアなど、最近のミニバンではあたり前となりつつあるコワモテ顔の特徴的なデザイン。
ただ「デリカD:5」といえば、それらのミニバンとは一線を画す、オフロードでの走破性も併せ持つオールランダーとして、長きに渡り独自路線を貫いてきたモデル。もしかして、同じ方向性へと舵を切ってしまったのか?
それとも、まさかトレンドに合わせてデザインを変えただけ、ということではなかろうか。そんな疑念を抱きつつ、新型の「デリカD:5」に試乗してきたのでレポートしてみたい。
特徴的なフロントデザインと上質なインテリア
その新型の写真を発表して以来、賛否両論、さまざまな意見がネットでも飛び交うほどインパクトのある「デリカD:5」のフロントデザインだが、実車を目の前にするとその印象が少し変わった。
特徴的な縦型形状のLEDヘッドランプをはじめ、最近の三菱車に共通するフロントデザインコンセプト「ダイナミックシールド」を採り入れた外観は、迫力ある顔立ちには間違いないのだが、派手というよりはスマートで端正な顔立ちで、見れば見るほどしっくりと馴染んでくるから不思議だ。
フロントの大幅な変化に比べると、サイドやリアのデザインはあまり変わっていないのだが、全体的に一体感があり、むしろ従来型よりバランスがとれている印象を受けた。