■連載/阿部純子のトレンド探検隊
世界で5番目となるスタバの“工場”
日本では1996年に25人でスタートし、今年で23年目を迎えたスターバックス。今では日本全国で4万人のパートナー(従業員)が働いており、全国約1400店舗、1日80万人の客が訪れる規模に成長した。スターバックス最高峰の施設で、シアトル、上海、ミラノ、ニューヨークに続き世界で5番目となる「スターバックス リザーブ ロースタリー 東京」(以下ロースタリー)がオープンした。
建築家の隈研吾氏とスターバックス チーフ デザインオフィサーのリズ・ミュラー氏のチームが手掛けた目黒川沿いに建つ4階建で、日本をインスピレーションした外装、内装デザインに仕上げている。
「天井は折り紙をモチーフに、カッパーキャスクは目黒川に桜の花びらが落ちる様子をモチーフにデザインした。9つのセクションの壁は和紙を使って手作りで仕上げている。世界でも特別なお客様である日本にインスピレーションを受けて建物全体がデザインした。世界的建築家の隈研吾さんと一緒に仕事をする機会に恵まれて感謝している」(ミュラー氏)
「目黒川と桜並木という東京でも一番カッコいい場所にロースタリーが建つというのは最高の組み合わせだと思った。スターバックスは街とコーヒーをつなぐことを成し遂げた。都市の文化、食文化にある種の革命を起こしたと思う。
ロースタリーはスターバックスが今までやって来たことの集大成であり、街とコーヒーをつなぐために新しい日本の建物を追求できたらと考えた。リズと一緒に考えたのは杉の木を外壁に使うということ。杉の明るい色はスターバックスにとってもチャレンジだと言っていた。テラスは縁側でコーヒーや桜、川の水音を楽しむような雰囲気にしている。リズはスターバックスらしさを保ちながら、日本の感性、日本の職人技が生かした内装を作った。折り紙天井、ひとつひとつ銅板を手で叩いて作ったカッパーキャスクなど、私もびっくりするようなインテリアデザインを成し遂げた」(隈氏)
「ロースターが1階、3階にあって、焙煎したコーヒーを全国に届けるパッケージライン、豆を保存するサイロと、大きな工場と店が融合した施設がロースタリー。1階にはイタリアのベーカリー、2階には新しいティー体験、3階にはコーヒーとティーをベースにした、アルコール、ノンアルコールのミクソロジーバーも備え、ビバレッジだけで100点近い新しい商品を用意している。ウイスキーの樽の中で豆を寝かせてコールドブリューするものなど、今まで見たことがない驚きの商品を届けていく。突き抜けたコーヒー体験、コーヒーのワンダーランドにしたい」(スターバックスジャパン 水口貴文CEO)