60代男子、厨房に入ってパスタ作りに挑む！

「もちもち」か、「しゃっきり」か

　幸いにして（？）、リタイアの僕は暇人だ。そこで鍋で茹で上げたパスタと、「 絶品レンジでパスタ」で作ったパスタの食べ比べを思いついた。ご飯の場合のよしとされる食感は、お好みで“もちもち”か“しゃっきり”かに分かれる。僕は“しゃっきり”派だ。かたやパスタでは、いかに“もちもち”の味わいを出すかが腕の見せ所とされるようだ。

　2通りの方法で僕が作った、「明太パスタ海苔風味」。“もちもち”度は、「絶品レンジでパスタ」の圧勝だった。もちろん、火加減、お湯の量、パスタのかき混ぜ方、塩加減等、ディテールをコントロールできる腕前があれば、電子レンジより鍋の方が美味しいパスタを茹でられると思う。でも僕は、お手軽な電子レンジで十分だ。

久しぶりにパスタを茹でる。

市販品のソースを使った、「明太パスタ海苔風味」。

　ところで、パスタ調理器をネット検索した際に、電子レンジでご飯が炊けたり、ラーメンが作れたりする、同類の調理器が存在することを知った。いよいよ便利な世の中になったと感心するも、かつては必要ならすべて覚えていた電話番号が今やまったく頭から消え去ったように、人間の生活力がどんどん落ちていくような不安も生じたのでした。

文／斎藤好一（元DIME編集長）