意外と知られていない銭湯の楽しみ方
銭湯には思いのほか魅力が多いようだ。日野さんに意外と知られていない銭湯の楽しみ方を教えてもらった。
1.交互浴
「多くの銭湯には普通のお風呂とは別にサウナや水風呂があるので、『交互浴』をしてみてください。交互浴とは『お風呂↔︎水風呂』『サウナ↔︎水風呂』を繰り返すこと。交感神経と副交感神経を交互に刺激することにより自律神経が整うといわれる入浴法です。サウナ好きの方はこれを『ととのう』という言葉で表現しており、アスリートも実践しているといわれています」
2.ヒートショックプロテイン入浴法
「銭湯のお湯は、衛生面などを考慮して温度が高く、熱い傾向にあります。しかし衛生面などに限らず、人体にとても良い効果があるといわれています。HSP(ヒートショックプロテイン)入浴法といって、傷んだ細胞を修復する働きを持つタンパク質(HSP)を、熱いお湯のヒートショックにより増やすという入浴法もしやすいです」
3.コミュニケーション
「入浴中の地域の方との会話など、直接的なコミュニケーションに加えて、間接的なコミュニケーションができる点も、銭湯の良さ。例えば、サウナに入っているとき、会話はなくとも知らないお客さんとなんとなく出るタイミングを張り合ってしまう、お風呂に入っていると熱さから出るタイミングがかぶってしまうなど。会話はしたくないが、一人暮らしで近隣に知り合いがいないので寂しいと感じる方や、地方から出てきて、近隣にどんな人がいるのかわからず心細い方などにも、まずは銭湯での間接的なコミュニケーションはオススメです」
4.デジタルデトックス
「PCやスマホの普及で便利になった世の中ですが、銭湯の脱衣所、浴場はPC、スマホの使用は禁止です。つまり銭湯では強制的なデジタル社会からのデトックスが可能なんです。現代社会においてこそ、実は1時間程度は銭湯でのリラックスタイムを設けることが大事ではないかと考えています」
5.シェアリングエコノミー
「近年、シェアリングエコノミーが注目されていますが、銭湯は昔からその機能を持っていました。大きなお風呂に入りたいとき、温泉に浸かりたいとき、リラックスをしたいとき、めんどくさい風呂掃除をしたくないときなどは、すべて近くの銭湯に機能を移してしまうと楽です。近年ミニマリストが注目されていますが、『東京銭湯ふ動産』という銭湯近くの風呂なし物件を探すことができる弊社運営サイトの活用もおすすめです」