完全仮想化クラウドネットワークへの賛同企業
左から楽天モバイルネットワーク株式会社 代表取締役社長 山田氏、シスコシステムズ合同会社 副社長 中川氏、三木谷氏、テックマンヒンドラ社CEO ヴィアス氏、楽天モバイルネットワークCTO アミン氏
楽天が世界初となる試み、「エンドツーエンドの完全仮想化クラウドネットワーク」には、多くの企業や識者が賛同し、協力している。
その筆頭が2016年9月、楽天と同様に携帯通信事業へ新規参入し、1年半後にインドのシェア15%を獲得したリライアンス・ジオ・インフォコム社の上級副社長を務めたタレック・アミン氏だ。同氏は楽天モバイルネットワークのCTO(最高技術責任者)として招かれている。
楽天の不確定要素
楽天の世界初の試みは「前例がない」ということにほかならない。2019年10月のサービス提供に向けて、超えるべき課題もある。
楽天はまず東名阪から順次、全国へとサービスエリアを拡大していく予定だ。2月初頭に東京・二子玉川付近で、メッセージアプリ「Rakuten Vider」によるビデオ及び音声コールの稼働実験を行い、結果、スピードテストと安定稼働の実証に成功した。しかし、エリア範囲外に出てしまった際のローミングテストは、まだ行われていないのだ。
楽天はKDDIと提携しており、エリア範囲外はKDDIの基地局へつなげる予定だが、その実証の結果が待たれる。
取材/文 髙見沢洸