ドラム式洗濯機を使っていると、ふとしたときに「洗濯機が臭い!」と感じることはないだろうか。「生臭い」「ゴム臭い」「下水臭い」……なぜ、こんなにおいがするのか? その原因は、においの種類によって変わってくる。
今回は、そんなドラム式洗濯機のにおいの種類と原因を解説していこう。
【目次】
1.なぜ臭い? その原因はドラム式洗濯機のにおいの種類で違う
2.生臭い! よくあるドラム式洗濯機のにおい問題は掃除で解決
3.ドラム式洗濯機が臭いときのお手入れ方法は、メーカー別にチェック!
なぜ臭い? その原因はドラム式洗濯機のにおいの種類で違う
ドラム洗濯機からにおいは、何が原因かによって変わってくる。そのにおいの種類と主な原因は、以下のとおりだ。
生臭い
生臭い場合は、洗濯槽の中に「カビ」や「雑菌」が繁殖していることがほとんどだ。洗濯後や乾燥後に洗濯物を長時間放置していたり、洗剤の溶け残りをそのまま放置したりすると、「カビ」や「雑菌」が繁殖してしまう。雑巾のような生臭いにおいがしたら、カビが繁殖していると考えよう。
ゴム臭い、プラスチック臭がする
新品のドラム式洗濯機は、よくこのにおいがする。内部の部品に使われている機械油や、窓のパッキンをはじめとするゴム部分が原因だ。使用するたびにおいは減っていくが、しばらく使っても解消しないようであれば、購入した店やメーカーに問い合わせよう。
下水臭い
主な原因は排水トラップに水がたまっていないことだ。排水口や排水フィルターなどの汚れでも、下水臭くなることがある。
【参考】
石けんアドバイザーに聞く洗濯槽を清潔に保つコツ
デメリットはもうなくなった!?進化するドラム式洗濯機の最新モデルをチェック
生臭い! よくあるドラム式洗濯機のにおい問題は掃除で解決
生臭いにおいの発生場所である洗濯槽。ここに繁殖している「カビ」と「雑菌」を排除するなら、「洗濯槽クリーナー」がオススメだ。スーパーで売っている洗濯槽クリーナーを使うなら、掃除する頻度にもよるが、塩素系は殺菌力が高く、酸素系は汚れをはがす力が強い。1か月前は塩素系を使ったなら、次は酸素系……といった具合に交互に使えばより効果的だ。
各メーカーが推奨している「洗濯槽クリーナー」は、一般的なものより強力なものが多い。購入の際は説明書か各メーカーの公式サイトで確認しよう。
ただし、ドラム式にはドラム式専用のクリーナーを使用すること。縦型洗濯機用だと、使用できないことがある。あとは、説明書に乗っている槽洗浄の手順に従えばOKだ。
【参考】
洗濯槽クリーナー(ドラム式洗濯機用)N-W2(パナソニック公式オンラインショップ)
ドラム式洗濯機が下水臭い! その原因は排水トラップのせいかも?
まずは排水トラップをチェック。水がたまっていなければ、水栓の開け忘れを疑おう。多くのメーカーは乾燥終了時に水を使って、排水トラップに水をためる。空いていなければ水がたまらず、においが上がってくる。
また、排水口が汚れているようであれば清掃を。排水トラップなどの各パーツも、キレイに掃除してから元に戻そう。
そのほかにも、排水フィルターの汚れもにおいの原因になる。こちらは週に1回は手入れが必要なので、定期的に掃除しよう。
盲点は排水ホース内部の汚れ!
見逃しがちなのは、排水ホース内部の汚れだ。ホースの中にハイターなど塩素系漂白剤を流し込んで、ラップなどでホースの口を塞ぐ。ホース内に漂白剤が行き渡るようにゆすったあとは、内部の漂白剤を捨てるだけだ。あまりに汚れが酷いようであれば、排水ホースの交換をオススメする。
ドラム式洗濯機が臭いときのお手入れ方法は、メーカー別にチェック!
各メーカーの公式サイトでも、においの原因や対処法について公開している。掃除をする前に一度確認しておくのもオススメだ。
また、ドラム式洗濯機には、洗濯のたびに自動で洗濯槽のカビや雑菌を抑えてくれる機能がある。機能は各メーカーによって違うので、購入の時の判断材料にするといい。
【参考】
ドラム式洗濯機のにおいが気になります。(パナソニック公式サイト)
ドラム式洗濯乾燥機 故障診断ナビ/臭い(におい)が気になる(シャープ公式サイト)
【パナソニック製】「臭い!」がなくなる!? ドラム式洗濯機の自動お手入れ
パナソニックの自動お手入れモードは、槽洗浄が二段階あるのが特徴だ。まずはすすぎ前にキレイな水を入れて、遠心力で槽洗浄を行う。そして脱水時には、脱水穴から水を噴射し、外槽とドラム槽の間にある洗剤カスを洗浄するという仕組みだ。
そして、上位機種にはナノイー機能が搭載されており、黒カビの発生を抑えてくれる効果がある。
【参考】
【東芝製】「臭い!」がなくなる!?ドラム式洗濯機の自動お手入れ
東芝の自動お手入れ機能は、脱水時の遠心力を利用して洗浄する仕組みだ。洗濯をするたびに、外槽前カバーの裏側を洗浄&除菌し、洗剤カスの付着と黒カビを抑えてくれる。脱水の水を利用しているので、追加で水道代がかからないのもポイントだ。
【参考】
【日立製】「臭い!」がなくなる!? ドラム式洗濯機の自動お手入れ
日立は、すすぎの後にキレイな水道水を入れて、自動そうじをする機能を搭載。ドラムの外側を全体的に洗い流し、洗剤カスなどを落とすことで、雑菌や黒カビを抑制する。
【参考】
【シャープ製】「臭い!」がなくなる!? ドラム式洗濯機の自動お手入れ
シャープの場合は洗濯時ではなく、「槽クリーン」というコースで、洗濯槽内をお手入れする。この槽クリーンは、シャープの「プラズマクラスター」を、ドラム槽内に放出する仕組みだ。除菌と消臭に加え、黒カビを抑制してくれる。
【参考】
種類に合った対処を行ってにおいを撃退しよう!
ドラム式洗濯機がにおわないよう、現在ではさまざまな機能が搭載されている。いずれにしても、定期的な洗濯槽の洗浄をしていかなければ、黒カビや雑菌が繁殖してしまう。この記事でお伝えしたにおいの種類で原因を判別して、ドラム式洗濯機をお手入れしてみてほしい。
文/ねこリセット