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料金値下げの影響は?大手キャリアやスマホメーカーの勢力図は変わるのか

2019.02.23

■連載/法林岳之・石川 温・石野純也・房野麻子のスマホ会議

スマートフォン業界の最前線で取材する4人による、業界の裏側までわかる「スマホトーク」。今回は2019年の業界動向について議論します。

大手キャリアの料金は大きく変わるか

房野氏:今年の、各社の動向やサービス、コンシューマ系の動きはどうなると思いますか?

房野氏

石野氏:楽天を中心とした動きが目立つんじゃないですか?

石野氏

【参考】
5G時代に向けて始まった国奪り合戦!楽天に勝算はあるのか?
第4のキャリア、楽天が基地局の建設をスタート!気になるネットワークは?

石川氏:今年の山は2つあって、1つはドコモの値下げ。ドコモが値下げを発表したあと、各社がどう対抗していくかがポイントだと思うし、単なる分離プランで終わるのか、もっと抜本的に料金プラン変えていくのかで、ソフトバンク、KDDIの対抗策が決まっていくと思う。

石川氏

【参考】
2018年の携帯電話業界はどんな年だったのか?プロが辛口診断

法林氏:「カケホーダイ&パケあえる」の発表のときと同じことですよね。春先に発表して、実際の料金開始は5月とか6月とか、おそらくそのタイミング。

法林氏

石川氏:ドコモの料金プランは、家族まとめてというのが強い一方で、わかりにくくなっている元凶だという気もするので、まぁ、でもどうするかですよね。

法林氏:ドコモはたぶん、家族向けの通信サービスのシェアは手放せないと、僕は思っている。あれがドル箱って言い方は変だけど、彼らにとっての生命線だと思うので。

石川氏:もちろん。だからそこをどうするかだと思うんですよ。一休さんを使った1980円のCMだって、ひとりあたりの支払額を1980円にしようと思ったら、実際は大変じゃないですか。3人で5GBのデータ使用量を分け合って、シンプルプランで1人1980円になるみたいな。

石野氏:docomo withも必要。

石川氏:それこそ総務省案件じゃないですけど、実体に合っていないって感じがするんだよね。

法林氏:僕は逆に、3社で一番料金プランがわかりにくいのはau(KDDI)だと思う。ダントツでわかりにくい。分離プランと従来のプランが混在しているし。同じ端末を買っても、料金プランによって支払いにエラい差が出るので、あれはちょっとひどいなと思います。

石野氏:あれはちょっと良くないですね。

法林氏:ドコモが複雑なのは、つきつめればdocomo withだけじゃないですか。月々サポートをやめて、docomo withで買うといった感じで、従来の買い方と同じような形になるのかなと僕は思っている。分離プランを使い、端末を定価で買うかわりに、「料金はこれだけ下げてあげますよ。そうじゃなかったら、こっちのコースもありますよ」という方式になるんじゃないかな。あと、spモードの利用料(スマートフォン向けプロバイダ。月額300円)は多分、通信料に含まれるようになるんじゃないかなと思う。今は分かれているけどね。

石野氏:(ドコモ社長の)吉澤さんが、料金プランが積み上げで複雑になってきたということを言っていたので……

NTTドコモ 代表取締役社長 吉澤和弘氏

石川氏:大胆な改革をしないと、料金プランはシンプルにならない気がするんだよね。

石野氏:そうなんですよ。

法林氏:いっそ、全部docomo withにしちゃう。

石野氏:それは当然なんですけど……。

法林氏:え、当然ではないと思いますよ。

石野氏:全部docomo with、分離プランを軸に。積み上げてきたために複雑になっているみたいなことを吉澤さんが言ってたので、えーい! って変更しちゃう(笑)

石川氏:どうしてもサポートや店頭のケアとかにお金がかかるじゃないですか、コスト的にね。一方で、我々みたいに全部Webで申し込みとかを済ませちゃう人もいるじゃないですか。今後はもしかすると、サポートを受ける人は今ぐらいの料金のまま。サポートが一切不要だという人は4割安いプラン、という分け方になるような気がちょっとしていて。

石野氏:今だと段階制が一部なので、全部まとめて段階制にしちゃう。もしくは選べなくして、データを使った量で料金が決まる。それもある意味、フェアといえばフェアなので。

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