副次的な効果も!
武田さんによると、苦手なことやむずかしいと感じることを率先して行ったり、先に手を付けたりすることで、副次的な効果も得られる可能性もあるという。
●周囲の評価がアップする
「苦手なこと、むずかしいことから手を付けるように習慣づけた結果、周囲からの『評価』は確実にアップするでしょう。普通なら得意なことや簡単なことから手を付け始めるものです。一方でむずかしいことや誰もがやりたがらないことを優先して行えば、周囲からは『大変なことを進んでやってくれている』『そこからやってくれるのならば、任せても安心だ』と周囲からの評価は確実にアップしますし、あなたにとっての大きな価値になるでしょう」
●誰かのサポートができる
「苦手なこと、むずかしいことから手を付けるように習慣付けるためには、望まない苦労やいろいろな失敗が必ずあるはずです。そういったことを味わっておくと、周囲の人がむずかしいことで悩んでいるときや失敗したときに、上司や後輩問わず、その人の気持ちを汲み取ることができ、的確なサポートやアドバイスが可能になるでしょう。そうなれば『あの人は私のことを分かってくれる』『あの人に聞けば何でも知っている』と慕われて、これまで以上に良い人間関係を築くことが可能になります」
苦手なことやむずかしいと感じることを率先して行うことは、実はメリットしかないことが分かる。しかも想像以上のメリットが得られることもあるようだ。
【取材協力】
武田和久さん
大学卒業後、(株)キーエンス、プルデンシャル生命(株)でトップセールスとなる。現在、年間に150回を超える企業研修や講演を行っている。2019年4月からは大学の准教授としてビジネス分野の研究をさらに深めていく。
取材・文/石原亜香利