カレー、肉じゃが、角煮など、多用途で使用可能な圧力鍋ですが、果たしてその圧力鍋でお米を炊くことはできるのでしょうか。
答えはイエス。圧力鍋で炊いたお米は甘く、もちっとした食感を楽しめます。
さらに圧力鍋でお米を炊くと時短につながるので、家事や育児で忙しいお父さん、お母さんの強い味方になります。
ではなぜ、炊飯器ではなく圧力鍋で炊くと美味しく、また時短につながるのでしょう。
今回の記事では、そんな圧力鍋の炊飯について紹介していきます。
圧力鍋を炊飯器に代用
そもそも炊飯器や圧力鍋が無くとも、お米は水と100℃の熱と蓋付の鍋があれば炊けるのです。
というのも生米はβデンプンと呼ばれる状態にあり、これがα化することにより、ご飯になるのですが、βデンプンがα化するには水と100℃の熱、そして蓋付の鍋があれば良いのです。
水の沸点は通常、1気圧で100℃ですが、これに蓋をすることによって蒸気圧が高まり、水の沸点も微増します。
そのため100℃以上の水は沸騰することなくお米をα化し、ご飯を炊くことができるというわけです。
もちろん、圧力鍋や炊飯器がなくとも土鍋やフライパンでもお米が炊けますが、あえて圧力鍋をおすすめする理由は、圧力鍋が「加圧に特化した鍋」だからです。
高圧力をかけることによりお米のα化が促進され、炊飯器よりも早く、そして甘く食感の良いご飯が炊けるのです。
下図はフィスラーの公式サイトに表示されている圧力鍋と普通の鍋の調理時間の差です。
こうしてみるとどちらの鍋がいかに時短に繋がるか、一目瞭然ですね。
圧力鍋と炊飯器を比較
「圧力鍋が炊飯に向いている理由は分かったけれど、だったら炊飯器のメリットって何?」
と思う方もいるかもしれません。
この項目では圧力鍋と炊飯器の比較を行います。
最初に気になる料金ですが、これには明確な答えは出ないようです。
炊飯時間、ガス代、電気代などの差異があり、またお好みの火加減や調整があるため、はっきりとした答えが出せないのです。
次に細かい火力調整ですが、これは全自動の炊飯器に比べて、圧力鍋が勝っているようです。お好みの食感やおこげを作りたいのなら圧力鍋が上でしょう。
一方、「お手軽さ」という点においては炊飯器が上位でしょう。圧力鍋の場合はガスコンロやIHなどを用いるため、調理の場から離れられません。火力調整をしなければならないというデメリットもありますが、炊飯器の場合はお釜に水とお米を入れてスイッチを押すだけですので、圧力鍋に比べて幾分お手軽です。
ただ最近では便利な電気圧力鍋も販売されているので、こちらを使用すればお手軽さもイーブンかもしれません。
次に炊飯時間ですが、高圧力で炊ける圧力鍋が圧倒的に勝利します。
だいたい40~50分程度で炊ける炊飯器に対し、圧力鍋の炊飯所要時間は約20分程度です。
高圧力で水の沸点を高める圧力鍋は、時短という分野においてほかの調理器具を圧倒するといっても過言ではないでしょう。
そして保温機能ですが、こちらは炊飯器に軍配が上がります。
基本的に圧力鍋は加圧に特化しており、鍋内の食品に対する保温機能は持ち合わせていません。それに対し、現在売られている炊飯器には必ず保温機能が備わっています。炊いてすぐ食べるのであれば圧力鍋でも構いませんが、そうでないのなら炊飯器の方が良いでしょう。
しかし電気圧力鍋には保温、または温めなおし機能が備わっている物があるので、電気圧力鍋を使えばこちらも引き分け。といったところでしょうか。
以上が炊飯器と圧力鍋の違いになります。
こうして見ると圧力鍋、特に電気圧力鍋が利便性に長けていることがよくわかります。
ただし電気圧力鍋では、炊飯器と同じく自由度は下がるので、お焦げなどを作りたい場合は、普通の圧力鍋をおすすめします。
@DIMEでは1台6役の電気圧力鍋「SP-4D151」の紹介もしていますので、よろしければこちらも合わせてお読みください。
【参考】圧力調理から蒸し、炊飯、温め直しまでできる1台6役の「電気圧力鍋SP-4D151」